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#1398 中学社会科:(5ヶ月連続)土曜補習終了 Feb. 27, 2011 [62. 授業風景]

  10月から毎週土曜日に実施していた社会科の補習が昨日(2/26)で終わった。中3の生徒の皆さん、お疲れ様。
 地理から始まった。教室には日本全図、日本が中心の世界地図が貼ってあった。途中でロンドンが中心の英語の世界地図が壁の一角を占め、ついで百万分の一の縮尺のイタリアの地図、フランスの地図、スペインの地図が教室の後ろ側に貼られた。ドイツの地図は縮尺が80万分の1で合わないので、前の壁に貼った。これだけ地図があると授業の途中でいろんなところが確認できて楽しい。休憩時間にはドイツ語の地図を見ながら、頭の中でドイツ旅行をする。
 高校生も古代ギリシア、古代ローマに出てくる地名を確認するのに使っていた。

 公民は3年生がやっているところだから、何もしなくても生徒は食いついてくるのでやりやすい。2学期の期末テストの時にはテスト範囲に絞って、プリント問題を補強してやらせてみたら、補習に参加していた塾生の平均点が80点を超えた。公民は全範囲を終えた。
 日本史が後回しになっていたが、最終授業は日本史の近世までだった。幕末や明治維新の面白いところと近代史をやれなかった。週1回2時間、5ヶ月では中学3年間の全部をやれないことは承知していた。それでも90%はカバーできた。
 社会科の勉強は単なる暗記ではないことを伝えたかった。「歴史は繰り返す」ことを実例を通して学んで欲しかったし、社会や政治・経済の仕組みを理解してほしかった。
 先週のことだが、社会科目が苦手で60点満点の学力テストでいつも10点前後しか取れなかった生徒が「先生、入試の過去問やったんだけど何点取れたと思う?44点もとれちゃった!信じられない」と喜ぶ顔をみたら、こっちもうれしくなった。いい笑顔ありがとう。苦手科目があるのはチャンスだ、それを30点上がることは不可能ではない。そして努力した分だけ総合点も上がる。

 教えることは学ぶことでもある。400年ごとに日本は大きく変わっていることに生徒と共に歴史を学んで気がついた。「ナクヨウグイス平安京」で794年から平安時代が始まる。「イイクニツクロウ鎌倉幕府」で1192年武家政権の時代へ移り変わり、1600年の関が原の戦いで応仁の乱以来続いた戦国の世が終わりを告げ、平和な時代と鎖国がはじまる。明治維新をはさんで生産力は増大し続け、人口も急増していく。ところが2000年になって人口減少時代へと切り替わった。
 1万年の縄文時代から数えても、日本人は長期的な人口減少を初めて経験するのではないだろうか。この人口減少にはなにか深い意味があるはずだ。

 「経済学ノート」というカテゴリーでもこの問題を採り上げている。経済学者の馬場宏二先生が「過剰富裕化論」を唱えているように、時代の変化を鋭敏に感じ取れる経済学者も中には存在している。しかし、時代の変化に鈍感で相変わらず経済成長論を唱える財政学者や経済学者が多い。時代を切り拓く者はつねに少数者である。
 学問に必要なのは時代を先取りする自分固有の「問題意識」だ。そういうことに気がついた生徒が出てくれたらわたしが私塾を続ける意味がある。

 ことしも中学社会科の補習授業を5ヶ月間継続できたことに感謝。午前11時から参加してくれた生徒のみんな、ありがとう。社会科の勉強の仕方は他の科目にも応用が利くので、高校生になってから学んだ勉強の仕方を応用して成果をあげて欲しい(社会人になってからも利用できるような配慮をして教えた。実践的なシステム開発技術も使われている。社会人になってから気がつけばいい)。

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