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#1315 ヘリポート問題を考える:専門家のご意見(1) Dec. 27, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

 ドクターヘリの問題は経済性と医療ニーズのバランスをどこにおくかという問題でもある。つまりどこまで費用負担を覚悟するのかという問題である。
 ドクターヘリと新病院へのヘリポート用地確保の件に関して、専門家とおぼしき方から具体的なご意見がコメント欄に寄せられたので、紹介したい。周辺の問題を含めて平易に解説してくれている。
以下、コメント欄からの引用する。
(読みやすいように適宜改行を入れた)


 ヘリポートの問題は駐車場使用では駄目ですね。
 釧路にドクヘリの搬送を依頼してから到着するまでの時間は40分前後ですが、その間に病院の駐車場の真ん中を開けなくてはなりません。
 勿論様々な事情の車が駐車している訳ですから、すべての車を持ち主が動かせません。
 それで病院側がその車のキーを預かり動かす方法も考えられますが、その場合他車との接触や荷物の噴出などの問題が避けられません。
 では車の移動をスムーズにするために真ん中付近は職員用の駐車スペースにすれば、来院者より職員を優遇するようですし、もっと問題なのは、どのように駐車スペースを区画しても無料駐車場である限り病院に無関係な近所の車が勝手に駐車場所を占有するのが常です。何故か公立病院は関係者以外の駐車や診療費不払いに対して毅然とできません。マスコミなどが「病人は弱者。病院は弱い者苛めばかりする」と言うスタンスで報道するせいかも知れません。

 やはり病院に直接ヘリを呼ぶのであれば屋上のヘリポートがベターでしょう。しかしその方法ですと病院の建設費が更に1~2億円は上乗せに成る可能性があります。その建設費を考えずに済まそうと苦肉の策で駐車場ヘリポートを考え出したのだと思いますが、どう考えても実際には障害が多いと思います。

 ではニホロのヘリポートの使用は? プランBとしては止むを得ませんが、欠点は病院からそこまで救急車で搬送しなければ成りません。その間に患者さんが急変した場合の対処に問題が出てきます。病院内のヘリポートであればヘリが到着するまで患者さんは院内に居るわけですから、何とか病院内の医師が力を合わせてカバーできるかも知れません。
 ヘリが到着すればヘリに搭乗してきた医師に管理が移ります。しかし病院から離れた場所では、ヘリの搭乗医師(多くは救急が専門)が管理するまで市立病院の医師(きちんと救急に対処できる医師が少ない)が何とかしなくては成りません。
 しかしご存知のように市立病院には現在常勤の麻酔科医は居らず救急に強い外科医も複数ではありません。その外科医にもし日中だけでも365日救急待機をさせれば、どうなるかはお判りでしょう。つまり医師の体制が脆弱であればある程ドクターヘリの活用範囲は広がりますが、その有用性を高めるにはせめて屋上のヘリポートが不可欠だと言う事になります。

 ここでお断りしておきますが、「高い屋上ヘリポートなど作っても年間に何回使うのだ?」と疑問を呈される方も多いと思います。確かに経済性は大事な要素です。しかし事が命に関わる緊急であれば、「命は金では測れない」と言う論理が優先します。ドクターヘリは金食い虫です。更に最近話題のドクタージェットならヘリの数倍の経費が掛かります。もし経済性云々と言う側面でこれらの救急搬送を論議するなら、何もできません。非常に難しい問題です。
by 通行人 (2010-12-26 01:34)


*#1310 新市立病院のヘリポート Dec.22, 2010 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-12-22

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コメント 2

通行人

ドクヘリの運用方法はドアツードアだけではありません。搬送元と搬送先の中間地点で患者さんを乗せた救急車と迎えのヘリがドッキングする方法があります。実際根室と釧路の中間点の厚岸の広い駐車場を使います。根室から救急車で運んできた患者さんを迎えに来たヘリに移し替える訳です。その場合、連絡を受けた地元警察が先ず駐車場を閉鎖してヘリの着地に十分な空きスペースを作ります。これが結構手間が掛ります。この方法は地元でヘリの到着を待つよりは少しでも時間短縮には成りますが、救急車で搬送する距離が長くなれば成る程何か起きた場合の根室側の同乗医師に負担が掛ります。のほろのヘリポートを使う場合は、この受け渡し地点が厚岸などの中間点(根室から救急車で1時間)より遥かに私立根室病院に近い(20分程度)ケースと考えれば良いわけです。
いずれにしてもドクヘリに患者さんを移すまでは市立根室病院の責任に成りますので、出来るだけ受け渡し地点が市立病院に近い事が患者さんにも医師にも大切です。その観点からヘリポートは病院内に設置すべきで(造るならば)、やはり屋上がベストと言う事に成ります。
因みにドクターヘリと言うと何か特別な医療場所の様に勘違い(過大評価)されている方が居ますが、実際にはABC的な事しか出来ません。ABCとはいわゆる気管挿管や心臓マッサージなどの救急蘇生や簡単な止血程度です。実際に一度実物をご覧に成ってその狭さをご覧に成れば分かります。その点ではまだ救急車の方が自由が利きますが、しかし救急車も結構揺れが仕事の邪魔をします。ドクヘリは気管挿管などが必要な場合には大抵救急車から移すストレッチャーの上で行います。ヘリの中で格好良く手術など不可能です。
ドクヘリや救急車はあくまでも緊急に患者さんを運ぶための運搬手段に過ぎません。
釧路や札幌、旭川に待機しているドクヘリは小型の民間機ですので自衛隊のヘリのように赤外線装置が無く夜間の飛行はできません。日没前には飛行不可状態です。また風にも弱く、確か風速が9メーターが限界です。航続距離も短く、しかも年間の維持費も膨大で、更に飛べば飛ぶほど経費が嵩みます。
本来救急医療はコストが掛りますが、ドクヘリとも成ると中途半端な考えでは財政が破綻します。しかしそれでも「各地域に必要な医師を十分に配置する事を考えれば、ドクヘリはまだ安い」?
by 通行人 (2010-12-27 02:39) 

ebisu

通行人さんへ:

続けてドクターヘリの実態を解説いただきありがとうございます。
運用実態を知らずに議論しても実のないことです。
関係者が読んでくれることを期待して、今回のコメントも本欄で取り上げさせてください。
よろしくご了解ください。
by ebisu (2010-12-27 23:20) 

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