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#1210 一般会計繰入金 試算よりも増加 Sep. 19, 2010 [32. 市立根室病院建て替え]

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  北海道新聞17日根室地域版のニュースより

一般会計繰入金 試算よりも増加
    
建て替え計画
 【根室】市立病院建て替えに対する起債許可予定額が道から通知されたことを受け、市議会市立病院建設特別会計は16日の理事会で、同病院事務局から起債に伴う収支計画の説明を受けた。
 病院事務局によると、2010~15年度の病院事業会計の赤字を補う一般会計繰入金は当初、年9億3400万~11億900万円と試算していたが、道と協議する中で常勤医の退職などを反映させた結果、年9億6500万~12億円に増えた。
 熊谷雅史委員長は起債のめどは立ったとして、次回会議で特別委を解散するよう提案したが、理事の中には「建設を見届けた方がいい」との異論もあり、各派代表者会議で調整することになった。


< コメント >
 病院事業の赤字を穴埋めするために一般会計から補填がなされるのが「一般会計繰入金」である。民間基準の損益計算書の「純損失」=「一般会計繰入金」と理解しておおむね間違いがない。

 「広報ねむろ」によれば、昨年度の病院事業会計は上期2700万円の損失、下期1.9288億円、年額では1.66億円の黒字となっているが、実際には年間11.5億円の実質赤字である。
 一般会計からの繰出金を「収益」に含めて表示するからこういうインチキがまかり通る。公的会計の表示形式は企業会計原則からみると粉飾決算そのものである。多くの市民が病院事業赤字が年額で10億円を超えていることを知らないのは、「広報ねむろ」が事実と異なる表示をしているからだ。公的会計基準で作成された損益計算書では会計専門家ですら、事業の損益を正しく理解できないから、市民への報告は企業会計基準で損益計算書を作成して「広報ねむろ」の誌上で公表すべきである。それくらいの「市民サービス」はすべきだ。

*「平成21年上期の予算執行状況」(広報ねむろ1月号10ページより)
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/a095e954e4098f7249257697000799ea/$FILE/211225p10.pdf
「平成21年度予算下期の執行状況」(広報ねむろ6月号7ページより)
http://www.city.nemuro.hokkaido.jp/dcitynd.nsf/image/a095e954e4098f7249257697000799ea/$FILE/220601p7.pdf

 大甘の病院事務局の見通しですら年間9.6~12億円の実質赤字となっているから、実際にはこれを3~5億円上回ることになるだろう。

 療養病床の問題については本田市議のブログに情報が載っていた。
・療養病床の問題は、介護型施設として民間に委ねるという結論を市長が出したことで、この委員会での論議は終了した。

*本田議員ブログ「病院建設等に関する特別委員会理事会に出席」
 
http://nimuoro.typepad.jp/honda/2010/09/post-c2b9.html

 市長が根室には療養型病床は不要と決定したら、委員会では論議すらしないということのようだ。これでは市政チェック機能はないに等しい。熊谷委員長はなぜ論議すらしないのだろう。私ども一般市民にはまったく不可解である。
 地域医療推進協議会が市立病院で療養型病棟をもつべきだという提言を3年前に出しているのに、市長は無視したままである。専門家の意見だから、市議会はこのような市長の恣意的な市政を咎めて当然のはずだが、論議すらしないというのはいったいどういう了見だろう。あきれて物が言えない。きちんと議論して、市議としての職責を果たすべきだ。職責を果たすつもりがないのなら、議員は辞職すべきというのが、市民の感覚である。
 #805「市立病院休止病棟の療養病床への転換提言(地域医療推進協)」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2009-11-19  

 病院事業会計の赤字額が年間11億円を超え、毎年増え続けているのはどう考えても尋常ならざる事態である。2008年度に長谷川市長が赤字を繰り延べるために赤字特例債を11.3億円はっこうしているが、2009年度から償還(返済)が始まっているはずだから、年額1.8億円の損失増加要因はこの特例債償還分であろう。後年にツケを回すようなことをやってはいけないとあのときにも書いた。後になるほど苦しくなってしまう。愚かな選択だった。市議は誰も反対しなかっただろう。

*#860「杞憂(6) 病院赤字特例債と早期健全化団体指定の関係について」
 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2010-01-11

 このところいろいろな情報がコメント欄へ書きこまれている。そのうちの一つによれば、院長と事務長が医師招聘のために頻繁に札幌出張しているらしいが、出張費の予算管理はどうなっているのだろう。大幅な赤字事業だから予算管理は厳格に行われるべきだが、財務課はチェックしているのだろうか?決算チェックを市議会はきちんとしているのだろうか。細目ごとの費用管理をきちんとしていないから赤字が増えているのではないか。
 監査委員もいるはずだが、病院事業会計に関する監査はどの程度行われているのだろう。監査が甘いと、根室漁船保険組合のような不祥事が起きる。病院はすでに一度、元事務長の札幌出張に関して不祥事を経験しているではないか。年額10億円を超える実質赤字が続いている病院事業は業務監査も必要だ。適任者がいなければ、わたしがボランティアで監査のお手伝いをしてもいい。上場企業で外部監査を受ける部門にいたことがあるから、基本的な監査手続きは知っている。 


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