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#1153 『日韓がタブーにする半島の歴史』を読んで Aug. 9, 2010 [21. 北方領土]

 インターネット上を怪情報が飛び交っている。真偽のほどはわからないが、情報源は安倍元首相近辺だという。
 韓国人女性との愛人・隠し子疑惑が取りざたされている中で、菅総理は韓国併合100年にあたりお詫びの、「首相談話」を公表するつもりのようだ。
 一国の総理大臣に愛人の一人や二人いたって何の不思議もないが、場合が場合だ、ちょっとマズイ状況だ。キムヒョンヒの来日とも関連があるのかもしれない。外交取引?疑い出したらきりがない。
 中国、韓国、北朝鮮、ロシアなどの諜報機関はハニートラップがお得意である。橋本龍太郎元首相もそうだったが、ガードが甘いのではないか?

 隣の国はロシアと韓国、怪情報に惑わされず、こういう時こそわたしたちは隣の国の歴史あるいは交渉史をもっとよく知るべきだろう。
 ロシアは長い国境線をもつ国であり、つねに侵略と領土拡大を図ってきた国である。そういう国と北方領土問題を抱えている。では竹島問題を抱えている韓国の歴史について私たちはどれほどのことを知っているのだろう。 

  ツタヤに『日韓がタブーにする半島の歴史』という本が平積みされていた。「「文明は半島から来た」なんて大ウソ!古代史の常識がひっくり返る」と派手な帯がついている。立ち読みしてみたら、半島と中国の正史だけを資料にして論を展開している論拠の明確な飛躍の少ない本のようなので読んでみようという気が起きた。
 半島の正史資料は「三国史記」、高句麗、新羅、半島南部の百済に関する正史である。1143年に高麗で17代王仁宗(インジョン)の命令でキムブシュクが2年かけて書いたものである。「日本でいえば『日本書紀』に相当する」と著者は書いている。半島に関してはこの『三国史記』が最も古い正史である。もうひとつ、『百済本紀』『新羅本紀』を取り上げている。
 中国側の資料は『随所・新羅伝』、『魏書・高句麗伝』、『梁書・高句麗伝』、『魏志倭人伝』である。

 話の要点は半島南部はいくつかの民族が混在して定住しており、倭種が政治的指導者であり、倭種の国だったというのだ。高句麗の初代王や百済の初代王は扶与国(倭国)から逃げてきて国を作ったと上掲の2書に書いてある。

「『魏志倭人伝』は半島の南端にあった狗邪韓国を女王国の「北岸」と記し、『後漢書』は倭奴国を「倭国の極南界」をすることで、半島にも倭地が広がっていたことを示し、「新羅本紀」も新羅より南を事実上、倭地として描いている。」P.206

 水田耕作についても半島南部の水田よりも列島の水田の方が古いことをもって、倭種が半島南部に水田耕作技術を伝えたとしている。水田耕作の基本用語に朝鮮語の影響がみられないことにも言及している。

 韓国人が嫌う同族婚について、新羅王族は近親婚集団でそのことで排他的な特権を維持していたことを指摘している。中国皇帝(玄宗)や高官に対して「献女外交」を繰り広げたこと、そして現代においても集団で米国に「売春の出稼ぎ」にいく韓国女子大生の記事(韓国一流紙)を紹介している。オリンピックでの美女集団の応援をみても、とこか昔の「献女外交」と通底するところがありはしないだろうか?著者は戦争で降伏した後に卑怯なだまし討ちを繰り返した歴史をあきらかにしている。歴史的に見れば外交においてはまったく信用がならない国であり、北朝鮮の現体制にも「悪しき伝統」はそのまま引き継がれていると書いている。
 そして韓国及び北朝鮮が不都合な歴史的事実を歪曲する国であることに著者は警告を発している。竹島に関わる領土問題もそうした文脈で韓国の主張を捉えておく必要があるのだろう。両国の国民は相当に異なる価値観をもっているから、こちらの常識で相手の行動を判断してはいけないということのようだ。

 この本はいくつか面白い論点を提供してくれている。一番近い隣の国はロシアと韓国である。特に半島との係わり合いが歴史的に大きいから、半島との関係は精確な知識をもつ必要がある。その意味ではこの書は画期的なものだ。戦後、朝鮮史研究がしにくかった事情もつまびらかにしている。
 いくつかの興味深い論点を以下に挙げておくので、詳しくは本書を読まれたい。
(なお、韓国人や北朝鮮国籍の人が悪人だということではない、一つの集団としてどういう歴史をもつのかと云うことだから、著者の意見を誤解しないようにしたい。私も小学校高学年のころ、在日の友人が一人いたし、高校生のころ何度も北朝鮮にお金をもっていった在日の人を知っている。根室の店を売り払って釧路へ引っ越して商売の手を広げ大成功。存命なら80歳を超えている。商売は息子が継いでいるのだろう。朗らかであけすけないい人だった。しかし、国として付き合うときは要注意と云うことだ。)

「倭人は半島の民族から様々なことを教えられたどころか、半島に初めて統一国家を築く新羅(シルラ)の基礎づくりをしたのは、実は倭人・倭種であり、新羅も百済(ペクチェ)も倭国のことを"文化大国"として敬仰*していたのだ」P.12
「『三国史記』に(日本)列島から流れてきた脱解という名の賢者が長い間新羅の国を実質的に取り仕切り、彼が四代目の王位に即くと、倭人を大輔(総理大臣の該当)に任命したとある。その後脱解の子孫からは七人が新羅の王位に即き、一方で倭国と戦いながらも新羅の基礎をつくっていったことが記載されている」。*『隋書』にそういう一節があるとその箇所を引用している。

 半島で倭人が圧倒的優勢を占めていた原因を著者は鉄の技術に求めている。
「三世紀になっても半島の刀剣は鋳鉄だったが、列島では一歩も二歩も進んだ鍛造品が造られていたというのが考古学の常識だ。慶州で倭種がハイテク産業を営んでいた古代風景は決して不思議ではないのだ。」(P.49)
 日本の刀は刃物としては歴史を超えて世界最高峰である。ドイツが真似をしようとしたが、真似できなかった。ゾリンゲンの刃物メーカも真似の不可能な高度な技術が日本刀には使われている。古墳時代から職人の国で、高度な技術をもつ職人が尊敬を受けていたということだ。

 韓国は複数の民族が混在して居住する国だった。
「任那とよばれた地域ほどではないにしても、新羅にも倭種が住んでいた 」P.49

  「倭国=倭奴国(現日本)+半島南部の分国」というテーゼも興味深い。光武帝が金印を授けたのは「倭奴国」だ。著者はここで『後漢書』を引用している(P.54)。半島南部を失ってから倭国は旧倭奴国を指すようになったと著者は説明している
 半島からの帰化人が言葉に不自由したという記録はがないのが私には不思議だった。半島南部が倭国で同じ言葉を話していたとすれば、肯ける。

 韓国はつい最近まで庶民が白米を食べる習慣がなかった事実を著者は明らかにしている。
「戦後の韓国で、大手マスコミに勤務する人間は、他から羨まれる高給取りになった。それでも1980年代初頭の勧告で、大手新聞である中央日報社の社員食堂の飯は、依然として大麦や豆のほかに様々な雑穀が混じった"黒い飯"だった。その当時はまだ米を炊く際には、一定比率の雑穀を混ぜなければならない「国民の混食義務」があった。「韓流ドラマ」に出てくる食事や料理作りの場面にゆめゆめだまされてはいけない」(P.69)
 稲作については次のように書いている。
「私には、多くの日本人が未だに「稲作は半島からの渡来人に教えられた」と漠然と信じていることがたいへんに不可解だ。
 なぜなら、稲の日本への伝播が、中国・雲南省から東シナ海を経由して九州に達するルートだったことは、とっくの昔に結論が出ている。佐藤洋一郎(静岡大教授)を中心とするDNA解析を駆使した研究の成果だ。「半島経由だ」と主張しているような植物伝播の研究者は、日本はもとより世界にいないだろう。」(P.66)
「韓国人も多くは、今でも「我々(の祖先)が倭奴に稲作を教えた」と信じている。」(P.67)

「中華文明は半島を通じて列島に入ってきたと言われる。"日本の常識"だ。
 しかし、半島南部に倭人・倭種が確固たる地歩を築いていて、韓族を尻目に早々と漢と直に繋がっていた。であれば、、中華文明を列島本国へ伝えたのは、韓族ではなく、半島にいた倭種・倭人だったと見るほうが自然だ。」(P.85)

「寺院建設の技術はどうなのか。旧百済地域でもいい、旧新羅地域でもいい。半島の古刹を始めて見た日本人は、その柱の歪みの酷さに仰天する。自身がある国ではとても保たない。日本の大工分野の技術用語にも、韓語の面影は発見できまい。」(P.86)

 日本独自の墳墓形式であるはずの前方後円墳が韓国でも発見されている。規模は100mクラスと大きい。生前の勢力の大きさがわかる。おそらく倭種の墓だろう。日本の古墳時代よりも200年ほど新しいから、半島に住み着いた倭種が故郷を懐かしんで築造したものではあるまいか。
 列島の方が古いにも関わらず、韓国人は日本人が真似をしたと言っているらしい。かの国では「文明は半島から」というテーゼに合わせて、歴史が捏造される。著者によれば韓国の国定教科書は歴史の捏造だらけだ。

 白村江の戦い(663年)も、秀吉の朝鮮征伐(文禄の役1592年、慶弔の役1597年)も、百年前の韓国併合も歴史上の意味がずいぶん変ってしまう。半島の半分が古代倭国の分国だったとしたら、百年前の韓国併合に「お詫びの談話」はおかしな話になる。半島の三分の一は倭国領土だったのだから、それを取り戻しただけという言い方もできる。
 いったい、領土紛争の歴史にお詫びをした国があるのだろうか。その時々の争いに勝った負けただけの話だろう。歴史的事実をそのまま受け止めるのみ。
 異論があるだろうな。どんな異論がコメント欄に載るか楽しみだ。

 「正史」を丹念に読む作業は大事だ。いろいろなことが関連を持って見えてくる。この本には面白い論点がまだまだあるので、残りは本を買って読まれよ。

日韓がタブーにする半島の歴史 (新潮新書)

日韓がタブーにする半島の歴史 (新潮新書)

  • 作者: 室谷 克実
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 新書

 


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