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#1128 根室の小中学校耐震化率33.3%(根室管内56.5%、全道平均60.6%) July 23, 2010 [64. 教育問題]

 教育と云うよりも教育予算の問題である。市内の小中学校の耐震化率が全道平均の半分だという。啓雲中学校の耐震化工事が始まり、夏休みが9月初旬まで延長されるという。
 14支庁管内最低なのは子供たちの学力だけではなかった、耐震化率も全道最低レベルだった。がっかりだ。しかし、ふるさとをよくしたいと云う気持ちが関係者にあればなんとでもなるのではないか?批判と同時に現状を変える方途を考えてみたい。


 (7月23日北海道新聞22面根室地域版より)

【根室】4月1日現在の根室管内1市4町の小中学校の耐震化率は56.5%と、21日に発表になった全道平均60.6%を下回った。特に根室市の耐震化率は33.3%で、管内前提の数字を押し下げる格好になった。
 耐震化率は震度6異常地震でも倒壊しない基準を満たす校舎・体育館の割合を示し、将来的に統廃合の可能性がある小規模校の多い郡部で、耐震化率が低い傾向がある。管内別で根室管内を下回ったのは、宗谷、胆振、日高、釧路の4管内だった。
 根室市は市の中では登別、室蘭両市に次いで耐震化率が低かった。市教委は耐震化工事を本年度から、光洋中、啓雲中、華岬小で着手。ただ、これが完了しても耐震化率は42.2%にまでしか上がらない。今後の耐震化工事の進め方は、命にかかわる問題だけに、厳しい財政事情や郡部校の統廃合問題も絡んで、大きな市政の課題になりそうだ。(石川徹)

 根室市内の小中学校の耐震化率が全道平均の半分である。なぜそうなってしまったのか?主な理由は二つだろう。
 ①市教委が小中学校の統廃合をサボタージュしている
 ②病院事業赤字が年間11億円を超えて、一般会計予算を圧迫して耐震工事へお金が回せない

 高校ですら生徒数が減少して統廃合スケジュールが決まっているのに、中学校は高校よりも3年早く、小学校はさらに6年早く統廃合すべきなのに、手をつけない。学校の数を三分の一にして耐震補強すれば耐震化率を100%にできる。
 市街化地域の中学校ですら、1学年が60人に満たないケースが出ている。生徒数減で支障の出ている部活は枚挙に暇がない。市教委は先を見て正直に・誠実に学校統廃合の仕事を進めてもらいたい。市議と市議会は学校統廃合について具体的な提案をすべきだ。

 予算について云えば、一般会計から病院事業赤字補填のために年間11億円を超えるお金がつぎ込まれている。そして、30億円で済むはずの建て替えに62億円も掛ける。これでは小中学校の耐震補強にお金がまわるはずがない。
 市立病院は昨年度経営改善部署を新設し課長を配置したが一向に経営改善ができない。それどころか市は今年度予算を取って札幌の業者に経営改善を委託した。泥縄である。このようなことをやっているから、必要なところにお金が回らなくなる。
 関係部署および関係者は正直に・誠実に己に課せられた仕事をしてもらいたい。

 そう、日本人の伝統的職業観・仕事観(そして私の提唱する職人主義経済学に原理)に従って・・・言い訳その他余計なことは一切考えなくてよろしい。
 ひたすら仕事に打ち込めば清々(すがすが)しい気分になれる、私は二十数年のサラリーマン生活の大半をそうした仕事のやり方で貫いてきた。あなたも試してみたら?


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コメント 4

Holy Talker

ebisuさん。
こんにちは。
久しぶりに書き込ませて頂きます。

神戸の大震災から今年で15年。
そして1994年北海道東方沖地震から16年です。
(ただ1994年は私は根室に居ませんでした)

しかし根室市内の公共施設耐震化対策はほぼ進んでいません。それ以上に廃墟が増加し続けていく現状ではないでしょうか?

一般的に小中学校などの公共施設は、災害時の避難施設になる訳ですから、本来であれば即対応しなければなりませんが、小中学校は夏・冬休みだけしか修繕できません。ただ15年以上も経過した今に急いで対応するは行政の怠慢であることはたしかではないでしょうか?
また病院建設もこの15年間に対応できていたのかもしれませんね?

一方で病院経営改善のため、病院に経営改善部署を新設しても、一向に病院経営が改善するどことか、悪化しているように思えます。ただ医療福祉関連で市はこれからも赤字を増やすことは確かではないでしょうか?

病院の問題は、経営問題もありますが、職員の接客マナーも問題ありという指摘をしたいところですが?

素人の意見ですが、根室市の人口過疎化と高齢化率を考えれば、税収入も減少し続ける中で、医療福祉関連の費用が増え続けます。
この根室では30歳未満の若き息吹がまったく無くなっています。
高校卒業と同時に根室から離れる人が多いので、若き息吹による未来への希望がほぼありません。

市はもう少し市民のことを見てほしいところです。
by Holy Talker (2010-07-24 11:08) 

ebisu

HolyTalkerさん、こんにちわ。

散歩していると、空き家をちらほら見かけます。人口減は市内に空き家を増やしているようです。解体には200万円から300万円くらいかかるでしょうね。
いずれ市の方に土地を提供してもらう変わりに処分しなければならない事態になりますね。時間の経過と共に防災上の問題が起きます。
そのためにお金を積み立てておく必要があります。
先を見て仕事をしていないと、子供たちや孫の世代になったときに困る。

この間の、千人踊りや仮装盆踊りのときのことですが、30歳はすぎているようですが、創陽クラブが頑張っていましたね。
元気な若い人も少しいるようです。

>素人の意見ですが、根室市の人口過疎化と高齢化率を考えれば、税収入も減少し続ける中で、医療福祉関連の費用が増え続けます。

これは仰るとおりですね。そのためにいろいろ準備しておかなければならない。
病院の赤字を少なくするとか、廃墟を解体する費用を積み立てるとか、水源地の周りを幅300メートルの生態系本来の樹林帯で囲むとか・・・

それにしても、50代60代の人間が、先に残す問題を小さくするために、後始末をしなければいけませんね。市議のほとんどがそういう年代です。なすべきことに自覚がほしい。
by ebisu (2010-07-24 22:57) 

mami

私の実家は某学校の目の前ですが、改修工事の看板が出た時点で「あと何年かで廃校するかもしれないのに何やってんの?」でした。

今危ないかもしれないけど、後々を考えると無駄な投資な気がして。

公共工事がなるなると我が家は破綻するのですが(苦笑)、無駄な事業ですよね。

まずは統廃合計画を順序建ててやって行かないと我が子がどこの小学校に入るのかさえ、分かりません。
by mami (2010-07-25 09:19) 

ebisu

中学校は市街化地域3校を一つに集めても1学年220人程度ですから、1校で間に合いますね。
あとはどこを残してどこを廃校にするかを地域住民の理解と納得のいくように決めるだけ。じつは、この作業が一番難航するのでやりたくないところでしょう。

統廃合を先にしてしまえば、耐震補強工事は1箇所だけでいい。でも公共工事は減りません。あとの2校は老人ホームへ用途変更とか解体とか、かならず工事が発生します。

要は同じお金を使っても、無駄に使うか、効率的に生きたお金として使うかの差だけです。
市内に点在する空き家も、いまのうちに所有者と掛け合って市へ寄贈してもらって解体すれば解体工事と云う公共工事が発生します。時間が経てば、相続などで所有権者が多人数になり、交渉にコストがかかるようになってしまいます。こういうことは、手を打つのが早いほうがいい。

地域住民が存在する限り、公共工事がなくなることはないでしょう。少ない財源を無駄に使わず、市民生活を豊かにするために効率的に使うということにつきるのです。

根室市が財政破綻してしまえば、市が発注する公共工事は十数年間ほとんどやれないことになります。それこそ、市内で公共工事を受注している会社にとっては死活問題です。

わたしは根室市に住むすべての人が、自分の利害をいったんは脇に置いて、公の利益を害さない範囲で自分の利益を確保するように行動すれば、末永く市民全部が繁栄できる道が見つかるのではないかと「妄想」しています。
by ebisu (2010-07-25 10:03) 

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