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#1119 地域経済と地域医療を支えるために:学力向上への提案(釧路商工会議所青年部で行われた講演会から) July 18, 2010 [64. 教育問題]

 明光義塾愛国教室代表Mさんは社会保険労務士でもあり、商工会議所のメンバーである。
 地元経済の発展と学力の関係について、釧路商工会議所青年部で講演会を開いた。その内容が彼のブログに載っているので紹介したい。

 釧路と根室は学力が道内最底辺と云う共通した教育問題を抱えている。そして根室は釧路よりもさらに学力が低く、問題が深刻であるにも関わらず、教育行政や教育関係者さらには地元経済界にも危機感が薄いようにみえる。

 つい先ごろ行われた中3の学力テスト平均点は高いほうの市街化地域の2校ですら120点台(5科目300点満点)である。Mさんは釧路の公立高校入試の平均点を140~150点台と推測している。

 Mさんによれば、この数十年間、釧路は帯広との学力格差が開く一方であり、そのことが釧路経済圏の労働力の質の低下となって経済の衰退に拍車をかけている。
 地域医療の問題、とくに医者の確保の問題は地域の学力の問題でもある。Mさんが述べているように3人医学部へ進学すれば1人は地元へ戻ってくるから、多数の医学部進学者を育成すれば長期的に医者十分な数の医者を確保できる。いわば、「養殖・放流」方式である。いずれ3分の1がふるさとの川に戻ってくるなら、医学部進学者の母数を増やすことが大事だ。そのためには地域でトップクラスの学力の生徒をさらにどのように伸ばし、医学部進学への動機付けや、行政による奨学補助をどのようにするかだ。医学部奨学補助の条例も必要となるだろう。

 釧路の低学力の現状を打破しようと、Mさんは講演会である処方箋を提案した。地元経済を支えるのに必要な人材像を経済界が教育行政に提示することで町の衰退に歯止めをかけようと云うのだ。経済界と教育行政の連携提案である、全国でも例がないユニークな視点だ
 若い人の成長にはつくづく驚かされる。数ヶ月前にお会いして話しをしたばかりだが、彼の発想とそのエネルギッシュな行動力に敬服の念を抱かざるを得ない。
 わたしのブログは最近1週間のアクセス数が1日平均1000件ある、昨年12月が423件/日であったから半年で2倍に増えている。Mさんのユニークな提案をたくさんの人に読んでいただけることはわたくしの喜びでもある。彼の発想と行動が道内最低の学力という現実を変革する具体的な運動につながってほしいと願っている。

 同じ問題を抱えている根室商工会議所青年部は釧路商工会議所青年部と教育問題で連携できないだろうか?有効な手が打たれれば、わたしもブログで地元経済界や教育行政への批判をしないですむ。

 以下は講演会の締めくくりの言葉である。根室商工会議所青年部、学齢期の子供を持つ親たち、学校の先生や教育行政、そして地元経済界を担う人たちはぜひ全文を読んでもらいたい。

 URLは末尾に載せたので、彼のブログの講演会要旨本文をプリントアウトして多くの教育関係者と地元経済界を担う人々が回し読みして、根釧地区の学力の現状と問題点をそして何より彼の提案を知ってほしい。
 直球しか投げない性格のようだ。

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さて、ここまで心が暗くなるような話ばかりを申し上げて参りましたが、私はこの現状を打破するのは至極簡単なことだと思っています。なぜなら、今まで何も手を打ってこなかったものの、すでに遥か先を行っている道内他地域の取り組みを真似すればいいだけです。率直に言って、帯広市の教育行政の取り組みは「釧路の十年以上先」を行っていると思います。「秋田県湯沢市に職員を派遣したので、その帰りを待って秋田県の学力向上策を徐々に釧路に導入しようと考えている」とのことですが、そんな悠長なことを言っているようでは間に合いません。今この瞬間にも、子ども達の基礎学力は引き離され、ひいては労働力の質も引き離され、つまりは地域の経済力も引き離されて行くばかです。

長々とお話を申し上げましたが、みなさまにお願いがございます。

一点目です。地元経済界を代表して教育行政に対して、経済界が求める人材像を具体的に示して、まずは「地域経済の裾野は、地域の子どもたちである」という行政との共通の認識を形成していただきたい。つまり、「釧路の経済を良くするために、地域はこれこれこういった若者を必要としている」と伝え、まずは経済界と行政が共通の認識を確認するということです。

二点目です。将来の地元経済を担う、地域の子どもたちのレベルを引き上げるための施策を、経済界と教育行政が共に講じること」です。つまり、「有能な社会人の基礎・土台となる、基礎学力・正しい勤労観・職業観といったものを身につけた若者を、地域社会に送り出すための具体的な施策」を共に講じるということです。以上の二点を、ぜひともみなさまにお願いしたいということをお伝えし、結びの挨拶に代えさせていただきたいと思います。とめどない話しを長時間に渡り御清聴いただき、ありがとうございました

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  記事本文「YEG(釧路商工会議所青年部)での講演」
 
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51577295.html

 「続・YEGでの講演」
 
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51577296.html

 「勤労観・労働観教育こそが重要」
 
http://blog.livedoor.jp/meiko_aikoku_blog/archives/51577670.html


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コメント 2

ZAPPER

ご紹介ありがとうございます。

やろうと決めたなら、何とかなるもんさ。
要は、信念と本気度の問題だよ。

そう、サラッと子ども達に言いたいものです。
直球勝負は続きます。
変化球を投げたら暴投になるものですから。(^^)
by ZAPPER (2010-07-18 09:38) 

ebisu

かっこよすぎますよ。
でも、ずっと続けてください。

変化球を投げると癖になりますからね。
まっすぐ、ひたすらまっすぐ・・・
by ebisu (2010-07-20 10:59) 

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