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化学物質(1)子どもへの影響を危惧:環境省調査 #864 Jan.14, 2010 [B9. 環境汚染物質]

 染色体学者に寄れば、最近30年くらいの間に顕著に染色体異常による白血病が増えているという。20年ほど前にシャンプーに含まれる化学物質を疑っている米国の染色体学者と話したことがある。
 彼の見解に妥当性があるとしたら、中高生がいろんな種類の化学物質を含むシャンプーで毎日髪を洗うのは危険な行為ということになるだろう。シャンプーに含まれる化学物質が遺伝子を傷害することによって、将来生むことになる子どもへ影響が出る可能性がある。
 たとえば、ダウン症は21番トリソミーという染色体異常によって引き起こされる。通常は二つある21番染色体が3つになっている。脊椎2分裂症も染色体異常によるものがある。
 環境中に排出される化学物質は年々種類も量も増えている。何しろ化学メーカーや製薬メーカーが開発競争にしのぎを削っているから、毎年何千種類という自然環境に存在しなかった化学物質が開発され、商品として世界中にばら撒かれ、何らかの形で環境に排出されているのである。人体への影響も広汎にわたるのは想像に難くない。

 化学物質の人体への影響を環境省が調べるという。環境汚染物質の人体への影響について仕事を通じていくつかトピックスがあるので数回に分けて書いて見たい。
 

 化学物質 子供にどう影響
 環境省10万人追跡調査へ
 環境省は新年度から、化学物質が胎児期から小児期にかけての子供の心と体に与える影響を調査する。先天異常や小児喘息などの発症が増えているためで、道内をはじめとする全国の調査拠点で13年間にw足り10万人を追跡。子供の健康に影響を及ぼしている環境要因を解明する。

 環境省によると、尿道下裂やダウン症などの先天異常の発生頻度はこの25年間で2倍に、小児喘息の罹患率は20年間で3倍に増加。体内で化学物質に去らされたり、大気、食事、生活環境が子供の健康に影響を与えていると指摘されている。
 化学物質はダイオキシン類や水銀などの重金属、農薬などを測定。同省はこれらの化学物質と子供の疾患との因果関係を明らかにすることによって、今後の化学物質の規制や水質・土壌の環境基準、少子化対策に反映させる考えだ。
 調査は国立環境研究所(茨城県つくば市)が中心となって行う。調査拠点となるユニットセンターは道内を含め役15ヵ所に設置。市町村や地域の医療センターと連携して1センター当たり3年間で約6千人、計10万人の妊婦を登録する。
 調査きっ菅は出産前から子どもが12歳まで成長する13年間を想定。
 妊婦の検診字に血液と尿を採集して化学物質を測定し、出産時には出生時の臍帯血や父親の血液の採取する。さらに、生後6ヵ月から12歳までは血液に加え質問票調査と面接を行い、自閉症などの発達障害に化学物質がどのような影響を与えているかも調べる。新年度予算は31億円を計上、総事業費880億円を見込む。ユニットセンターは全国に幅広く公募し、2月に決定する。

                1月13日付け北海道新聞23面<第3社会>
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