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#834 将来、療養病床設置も  Dec.18, 2009 [32. 市立根室病院建て替え]

将来、療養病床設置も #834 Dec.18, 2009

 建て替えられる病院がどのような病院になるのか、市民には基本設計仕様が公開されていないのでさっぱりわからない。市側は質問される都度、小出しに出すだけである。
 なぜ、ホームページ上で建築仕様を全面公開して市民の合意を得る努力をしないのだろう。基本設計の発注にはある程度の仕様が指定されているはずである。

 ニホロ地区移転計画の説明時(5年前)に駒場町の土地買収価格について市民に虚偽の説明をしたことがある。新聞に載ったからご存知の方が多いだろう。どういうわけか市は都合の悪い情報を隠して病院建て替え計画を市議会特別委と一緒になって進めてきたが、虚偽説明の事実が地主への取材によって明らかになり、ニホロ移転案はご破算になった。市民には公表できない意図があって、虚偽説明まで弄したのだろうが、事情があるのなら正直に市民へ説明すべきだった。市議会も特別委も一蓮托生で、市政チェック機能はないに等しかった。北海道新聞記者の取材がなければ、市立病院はニホロに建てられていただろう。
  市議会の市政チェック機能はまことに危うい。圧倒的多数が副業市議会議員だから、不勉強で市政チェックすらできないとそしられてもしかたがあるまい。そればかりではないと私は見ている。もともと余り勉強しない人が市議になっている。だから、市政チェックをするためにどのような知識が必要なのかという問題意識がないか市議として必要な勉強をするつもりがない。大人として無教養であることは恥じてしかるべきなのだが、そういう自意識すら欠如している人が多いということか。ごく少数ではあるが、そうではない市議が存在していることが市民にとって希望の灯である。話しが本題からそれた。 

 言いたいことは二つである。ひとつは、基本設計発注の際に業者へ概略建築仕様を文書で指示しているはずだから、その文書を公開して市民の批判を仰ぐべきだ。建築概略仕様を誰が決めてどのような手順で発注されたのかについても知りたいものだ。

 もうひとつは前にも書いたことだが、療養病床を導入すれば赤字を2~2.5億円減らし経営改善できる。なにも建て替えられた病院でなくても現行のままで実行できるはずだが、どうしてやらないのだろうか?

 本田議員と市長の市議会でのやり取りを北海道新聞12月17日から転載する。

将来、療養病床設置も
 市立病院建て替えで市長

【根室】第4回定例市議会は16日、本会議を続行し、6氏が一般質問を行った。長谷川俊輔市長は市立根室病院の建て替えについて、寝たきりの高齢者が長期入院できる「療養病床」を開院時に設置することは難しいものの、将来的に設置する余地はある、との認識を明らかにした。
 本田俊治氏(無所属)の質問に答えた。市はこれまで、医師不足や採算面から、建て替え後の新病院には療養病床を設置しない方針を表明し、その方針に基づき基本設計も発注している。
 療養病床を設置するには、一般病床より施設面積が広くなければならないが、長谷川市長は、基本設計には「療養病床と同等の廊下幅が含まれている。可能な限り将来の変化に対応できるよう検討したい」と説明。今後の議論次第では療養病床を設置することも可能との考えを示した。(幸坂浩)

<コメント>
 廊下の幅は療養型病床基準適合だということがわかったが、病室の面積はどうなのだろうか?外断熱仕様になっているのだろうか?屋上の半分はソーラパネルで覆われるのだろうか?たとえば、70ベッドを療養病床にしたとすると、一般病床は80となる。それでいいのだろうか?いろいろ知りたいことはあるのだ。10年20年後の地域医療のマスタープランを明らかにすべきで、その中心に市立根室病院があり、果たすべき機能が決まってくる。

 将来、療養病棟を開設するなら、病院のベッド総数をいくらにするかという基本的な問題へ戻る必要がある。
 あとから増築するのか、それとも建物だけでも最初から作っておくのか、選択肢は二つある。
 10年、15年後の特別養護老人ホームをどう確保するのかという問題もある。江村病院に併設されている市内唯一の特別養護老人ホームは後継者がいなければ10年後あるいは15年後に、市として特別養護老人ホームをどのように確保するのかということも、市民にとっては重大問題である。
 これらの問題を一つ一つ具体的に検討して行くと、用地面積に係る問題に発展し、成央小学校が最適地だという結論になる可能性もある。
 だからこそ、こういう基本事項はきちんと議論してから発注すべきだ。造ってしまったら、50年間移動できないのだ。市側や市議会の思い通りにやらせていたら、病院はニホロへ移転していたことを忘れてはならない。

 またぞろ、市民のコンセンサスがないまま突っ走っているが、このままでは2度目の基本設計2900万円がまた無駄になりかねない。不都合な病院ができては困る。
 市長殿、特別委の市議殿、10年後に市民が喜べるような、そして安心できるようないい仕事をしようではないか。

 一番大事なことを忘れていた。中高生への教訓である。
 君たちの中から市政の責任の一端を担う人間が出るだろう。学生のうちに一生懸命勉強して、さまざまな知識やいろいろな問題について考え抜く力を身につけておけ。必要な知識を学び、自分の頭で考える力があれば、どのような問題でも最善の解決法を見つけることができる。無教養は恥であり、具体的な問題解決に無力であることを知っておけ。
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