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養老牛温泉夜話(1) #780 Nov.1, 2009 [23. 養老牛温泉夜話]

養老牛温泉夜話(1) #780 Nov.1, 2009

 よく寝た。中標津空港まで送って戻ってきてから3時間ほど寝て、食事してからまたゆっくり寝た。

 10年ぶりだろうか、10月31日土曜日Kさんと久しぶりに会った。根室の町を見て、中標津により、そして養老牛温泉でくつろぐ。根室の地域医療問題、根室の町と中標津の町の比較、お互いの仕事の現況について、教育問題、ソウル歌手とセラピー犬等々、話題はさまざま。1日半語り合った。

 今日(11/1)は町立中標津病院を見て、新しいお蕎麦屋さんで「田舎そば」を食べて、空港へ見送った。「じゃ、また今度!」
 先週はやはり10年ぶりのSさんとの再開、2週続いて楽しい時を過ごした。続くときは不思議と続くものだ。

 数回に分けて書くつもりだが、今日(11/1)のことから書こう。
  6時半に目覚め露天風呂に入り、小一時間ほど話しをしてから8時から食事をした。セラピー犬とソウル歌手の話はそのときのものである。食事をした後部屋に戻り10時頃まで、お互いに相手の話しを聴く。ロビーの右手側に椅子が4つあり窓のそばにまかれた餌をついばみにカケスが数羽飛び交っている。オレンジ色と蒼い色の羽が美しい。

<ゲームや携帯電話依存症気味の子供たちが増えている>
 川の流れと餌をついばみに来る美しい野鳥をながめながら、この数年顕著に増えているゲーム、携帯電話への過度な依存によるコミュニケーション障害と地域医療問題についてまた1時間ほど話した。ひとつ具体例で解決策の提案があった。その話しを聴きながら、Kさんの話しのはしばしに医師としての視点が混じっていることに気がつく。話しは「セラピー犬とソウル歌手」を例に挙げながら歌と吃音矯正のやりかたなどへ広がっていった。
 日本語や英語の音読が苦手な生徒への対策として学ぶべき点が多かった。コミュニケーションが苦手な生徒が増えてきているだが、有力な対策を欠いて困っていたので早速試してみたい。結果を踏まえて、そういうお子さんをもつ親と生徒には具体的な対処法を話してあげたいとも思う。教える側は、多様な生徒に適切に対処するために「処方箋を書いた引き出し」をできるだけたくさんもつ必要がある。
 話しをしていたら急に人の動きが多くなった。

<学校配置について>
 11時がチェックアウトのピークだった。私たちもその時刻に出発した。来たときとは違う道路を中標津まで戻る。途中、まばらに牧場と家があったが、広い。突然小学校が現れた。竹内小学校とかいてあったような気がするが、運転しながらチラッと見ただけなので、名称には自信がない。集落はなかった。何でこんなところに小学校を造ったの?と思える場所だった。
 そこでKさんがオーストラリアに旅行したときのことを話し出した。車を運転していたら、半径20キロぐらいのところに小学校がひとつ。スクールバス・ストップが点在して生徒を集めていく。生徒がある程度いて、集団生活ができ、競争がなければ学力は上がらない。学校の規模と生徒の学力は相関関係がある。だから、少人数クラスにすれば成績が上がるというほど教育は単純なものではない。
 郡部の小学校は市街化地域の3校よりも概して学力が低いし、僻地校は都会の学校よりも学力レベルが低いことは承知の事実である。全国学力テストで北海道14支庁で根室管内の学力が最低だという事実は学校の先生たち努力、親の教育への関心の低さも関係があるが、小規模校が多いということも競争意識を低下させ、学力を下げる一因になっていることを忘れてはならない。なにが違うかと言うと、ひとつは生徒の数と成績に応じた学校選択ができることである。都会の親たちの学歴が相対的に高いことも、親の教育への関心度に差がつく原因の一つである。
 根室は厚床地域は別として、落石よりも東よりはひとつの学校にまとめるぐらいのマスタープランがあってよい。道路事情も昔とは違う。生徒はマイクロバスで集められる。歯舞まででも20分程度しか時間がかからない。30分まで許容すると根室半島東側の生徒を市街化地域の学校に集められる。学校運営費は半分ほどになるのではないだろうか、大幅にカットできる。根室の現状は学校規模から見るとたいへんなお金をかけて、生徒の学力を低下させているといえる。この点だけはすぐにも解消可能だ。
 生徒をマイクロバスで市街化地域に残す学校へ集め、競争意識を持たせる、それがKさんと私の結論だった。
 その場合のデメリットは「校長ポスト」が5分の1程度になってしまうことだろう。もうすぐ郡部の校長先生になれる人たちには「青天の霹靂」だろう。OB会の「校長会」へも入会資格を失う。
 何を優先するのか。学校は生徒のために在ってしかるべきだ。判断に迷ったときには原理原則に帰れと私は生徒に教えている。大人が範を示すべきだ。

<町立中標津病院:新型インフルエンザで行列の日曜救急外来>
 Kさんが地図を片手に「そこを右」「もう少し行って左、東武サウスヒルズの前の通りに出るはずだから」と言ううちに町立中標津病院前に出た。来るときは右折した道を帰りは左折せず、まっすぐの道を選んだのは偶然だった。
 根室の地域医療を2日間にわたって話し続けていたから、中標津町立病院前に出てしまったのは必然だったのかもしれない。私が神様ならそういう配慮はする、いたずら好きの神様ならコロポックルだったのかもしれない。11月1日は旧暦10月で神無月だが、ヤマトの神々ならぬコロポックルは出雲神社へは集合義務がなかったのかもしれない。
 すぐに「見学しよう」と意見が一致し、駐車場へ乗り入れた。Kさんは5年ほど前に仕事で訪問したことがあるという。釧路営業所長が案内したのだろう。建物は4階建てだろうか、立派だ。駐車場も広い。東武サウスヒルズだけでなく病院建て替えでも段取りが悪く根室は中標津に負けた。
 表玄関から入ろうとしたら、日曜日なので正面玄関の自動ドアが開かない。横の救急外来入り口へ回ると中は人がびっしり。マスクをつけた人が50人ほども診察を待っている。12時少し前だ。
「こりゃ、危ない、ここを通り抜けたら新型インフルエンザに感染してしまう」
そう言い残し、入り口へ戻ると、「新型インフルエンザ警戒中」と大きな張り紙がしてあった。
「日曜日だけど、先生たちはたいへんだな」
24117人の町で日曜日の新型インフルエンザの緊急外来が50人ほども行列している。中標津もずいぶん蔓延してしまっているようだ。閉鎖中の学校も多いのだろうか?
 ワクチン不足が伝えられているが、これだけ患者が増えればもう手遅れだ。幼児が肺炎を起こし重症化する例が多いようだから、年齢の低い子供を優先すべきだろう。医療従事者へも行き渡らないのだから、いつになるのか見通しが欲しい。長妻厚生労働大臣たいへんだな。

<病院建設は10年後の根室の医療に関するマスタープランを描き市民へ説明することが先> 
 根室の地域医療問題についてのKさんの意見は斬新なものだった。根室に住んでいると、見えなくなることがある。情報についても決定的に足りないということも。だから東京にチャネルをもつ必要がある。話した内容はおいおい書く。
 要点は根室の地域医療をどうするのか、具体的なプランを作ることが先決だということ。たとえば、10年後人口2.5万人、現状新生児の誕生は200人、はたして産科は必要か?ドクター二人体制で助産師や看護師の人件費を考えると、ざっとみて1.5億円の経費がかかる。収入は新生児一人50万円としても1億円だ。10年後には120人だとすると6000千万の医業収入しかなくなる。産科病棟の維持だけで年間1億円近い赤字の覚悟がいる。代替案として、釧路のホテルと契約して出産前10日間1万円/日の補助を出した方がはるかに安い。出産が延びれば全額市の方で負担する。これで10年後に1億円の赤字を1200万円に減額できる。こういう選択肢を含んだマスタープランを地元のドクターを含めて議論すべきだ。10年後に根室の医療体制はどうあるべきかと。医療協議会にそれを委ねてもいいし、「地元の医師+ボランティア」で「根室の地域医療のマスター・プランを考える会」を立ち上げてもいい。誰かがやってくれれば好い。わたしはブログで採り上げるのみ、それが私の役割だ。ほんとうに必要なことなら誰かが始める。必要なことを誰もやらないなら町のさらなる衰退は必須だ。天まかせ。

 地域医療は結局は市民自らの問題だ。だから、市民自らが地元医師と共にマスタープラン作りをすべきだろう。具体的なプランを作ることを通じて、根室の未来に夢を語ろう。そういう場がひとつあるべきだ。考えていなかった視点からの切り口をKさんは提示してくれた。
 季節限定の「琥珀エビス」を飲みながら語り合ったことを、思い出しながら、おいおい書いていきたい。昔話もしたが、それはブログでは書かない。心の中にあれば好い。


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