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改正北方領土問題等解決促進特別措置法ってなんだろう [J&K対話]

改正北方領土問題等解決促進特別措置法ってなんだろう

 7月3日、標記法律が参院本会議で全会一致で可決、成立した。

k:ジロー、よくわからんが、どういう趣旨の法律だい?
j:要点は三つあるんだ。
 ①根室管内の公共事業への国庫補助条件が緩和される
 ②四島周辺で操業する漁業者への財政支援
 ③わが国固有の領土の明記
k:え、北方領土問題を解決する法律じゃあなかったの?だって、法律名がそうなっているじゃないか。「いついつまでに、これこれの方法を講じて四島返還を実現します」「ロシアが要求に応じないときは、多核弾頭ミサイルの開発を宣言し、さらに強い外交交渉をします。それでもノーなら多核弾頭を開発し、組み立て・解体をやってみせます」とかいうなら、国連安全保障理事会が動かざるをえなくなるから、たしかに「北方領土問題等解決促進特別措置法」と言える。ところが、具体的な目標とそれを達成するための手段が明記されていなければ意味がないのに、そのようなことは一言も書かれていない、そしてジローが示してくれたように北方領土返還とは論理的に何の関係もないことばかりが規定されている。そのさいたるものが「根室管内の公共事業への国庫補助条件の緩和」だ。中学生だってこの法律名をみれば何か具体的な方策があると思うだろうさ。
j:うーん、そう言われると困るな。③は当たり前のことが書いてあるだけだし・・・
k:じゃあ、こういうわけかい?解決できないので、根室管内の公共事業へ国庫補助割合でも多くするって言うの?それって、北方領土問題と関係ないじゃないか。公共事業への国庫補助条件を増やしたって根室管内の建築業者が潤うだけだろう?1センチも北方領土が戻るわけではない。
j:みもふたもないけど、そういうことだろう。それで、今回の改正で②が新たに付け加えられた。公共事業を増やすというのはもともと自民党の選挙対策さ。地元へ公共事業を増やせば、選挙で建築業界が後押ししてくれるからね。○○建設とか、はっきりしてる。
k:では2番目はどうなの?②の「四島周辺で操業する漁業者への財政支援」は四島が帰ってきたら当然漁業権を持っている人たちの漁場だから、「四島周辺」の人に権利はないはずだ。これもなんだか理屈に合わないな?ジロー、中学生にもわかるように説明できる?返還運動に何か関係ある?
j:カズは羊頭狗肉と言いたいわけだ、法律名と中身がまるで違うと。でもさ、地元が潤えばそれでいいじゃないか?
k:すごい割り切りだな。戦後64年間そうしてきたわけだろう。それで北方領土問題が解決したかい?いや、少しでも前進したか?俺にはなんだかごまかされているように見えるな。飴玉与えられてうるさいこと言うなってさ、もう少し突っ込んで言えば、北方領土問題をダシにして根室管内の公共事業を増やしてきたというのが実態だ、それも選挙の集票マシーンの道具として建設業者を狙い打ちにだ、違うか?
j:おいおい、興奮するなよ。論理のすり替えが行われているということは俺も気がついている。名目は北方領土問題だが、実態はカズの言うとおりだろうさ。でも、それで千島なんとか連盟とか北方領土返還運動の団体が文句を言ったという話は聞かない、それでいいんだろう?そもそも当事者が論理のすり替えの文句を言ってないから、どっかで持ちつ持たれつなんだろう?
k:だから、北方領土返還運動諸団体もおかしいんだ。引揚者中心に補助金獲得事業化してしまっている。硬いことを言えば北方領土返還運動の矮小化に返還運動諸団体が手を貸している。
j:過激だね、本気で北方領土返還運動する気なら、補助金をもらうのをやめろってか。何十年もそうしてきたものをいまさら手放せない。根室市長はこんなコメント(7月3日道新夕刊1面)を出した。

 「制定以来、27年ぶりの抜本的かつ総合的な改正だ。要請を重ねてきた結果であり、感慨深い」
 「(改正は)地域財源対策の拡充、領土問題に起因する漁業者負担の軽減措置など、多岐にわたる」
 「全国の先頭に立って返還要求運動を推進したい」

k:ようするにだ、根室市の財政が厳しいから「地域財源対策の拡充」大歓迎というわけだ。それと返還要求運動と何の関係がある、ないだろう。補助金をもらうための大義名分が「北方領土返還運動」だ。情けないよな。「野にして粗なれど卑に非ず」、吉田松陰のつめの垢でも煎じて飲ませたいよ。ところで沖縄返還運動と比較したらどうなる?
j:沖縄は条件が違うだろう。米国に統治されていたが住民は追い出されずに住んでいた。北方領土は日本人は全員故郷を追い出された。
k:ジローむずかしいな。誰も住んでいないとなると住民の抵抗運動は組織できない。当時のソ連が一枚上手だったってことか。いや、国民の批判のない一党独裁だったから、滅茶苦茶な選蝋政策を実行できたってことか。沖縄返還運動と単純比較はできないということだ。じゃあ、竹島問題は?尖閣列島は、そもそも日本の領土に対する対外的な主張はどうなっている?
j:カズ、そんなに問題を広げないでくれよ。あまり日本は領土問題に対して強い発言をしてこなかったということは承知しているが、よくわからん。はっきりしないんだ。どう答えていいかわからないからこの話題はまた今度にしよう。
k:・・・おれもお前とおんなじだ、わかんないな。根室で生まれて育ったが、いままでなにしてきたんだか、突き詰めて考えたことがなかったってことだ。ほとんどの根室人がそうだろうな。
 なぜこんなことになっちまった。そこにも北方領土返還運動が矮小化し続けた要因のひとつが隠されているような気がする。いまは気がするだけで、根拠があるわけではない。じゃあ、また今度にしよう。

7月7日追加。コメント蘭に#257への言及があったので・・・
 ロシアの関係者かもしれないと思わせるハンドルネームを使用している。ハンドルネームに冠せられているCCCPはソビエト社会主義共和国の略号だ。
 ネット上だと、「ビザなし交流」が簡単である。ロシアの方なら北方4島に住んでいるロシア住民の本音を聞かせてもらえたらありがたい。「ビザなし交流」ではお互いに本音がでていないように見える。文章からは、きちんとした話のできる人のようにみえるので、期待している。

*2008年8月15日#257『8月15日「終戦記念日」』
 

*2008年6月8日#191『少し過激な北方領土返還論』
    http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07


 2009年7月5日 ebisu-blog#638
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クラブナビ

私はCIAのジュースも怖いし,KGBの傘も怖いです。
by クラブナビ (2009-07-05 10:02) 

ebisu

 もっともっと怖い、酵母入りビールは如何ですか?
 邪道ですが、やってみたらほんとうに怖いほど懐かしい味でした。
 饅頭怖いじゃないですが、次のブログに怪しげなお手製の酵母入りビールについて書いておきました。
 「酵母入り生ビール怖い、こ~わい」

by ebisu (2009-07-06 00:53) 

cccpcamera

はじめまして、こちらのブロガー様は根室の人ですか。
根室では「固有の領土」とは、どういう意味なのでしょう。花咲港の看板に、『北方領土は日本固有の領土です』『The Northern Territories are traditionally a Japanese teritory.』と有ったので、日本政府の説明に使われる英語『an integral part of Japan's sovereign territory』とは、ニュアンスが違うと感じました。

ところで、昨年8月15日のBlogでは、日本降伏の日を色丹島で9月2日としていることに疑問をもたれているようですが、戦争終結の日は多くの国で9月2日としてるので、疑問を持つことでは有りません。日本でも、高校日本史教科書・山川出版・詳説日本史では戦争終結を9月2日としています。天皇がポツダム宣言受諾の用意あることを連合国に伝達したのが8月14日、国民向け玉音放送が8月15日、天皇がポツダム宣言受諾命令の大詔を煥発し、全権が降伏文書に署名したのが9月2日なので、法的には9月2日が戦争終結になるのでしょう。ただし、ロシアでは翌日の9月3日を戦勝の日としています。
by cccpcamera (2009-07-07 16:18) 

ebisu

 ブログ名から察するところロシアの方でしょうか?日本語が堪能ですね。
 昨年8月15日#257『終戦記念日』までお読みいただきありがとうございます。

 さて、質問①ですが、ブログを書いている私は根室生まれ、根室育ちの「生粋の根室っ子」です。
 質問②は花咲港に書かれている北方領土の説明と政府説明の英文について、ニュアンスの違いを指摘されています。どちらも私は未確認ですが、仰るとおりニュアンスが違いますね。花咲港のほうは歴史的に日本の領土であると主張しているのに対して、政府説明は日本の統治権が及ぶ領土との説明ですが、現実には及んでいない。ロシアが占拠している。
 質問③は終戦記念日は日本では8月15日です。NHKで天皇が日本の敗戦とポツダム宣言受諾を国民に直接アナウンスしましたので、その日が「終戦記念日」となっています。文書への署名は形式手続きにすぎません。9月2日を終戦日にすればロシア側の8月下旬の北方領土への侵攻が正当化できます。文書への署名と言う形式手続きの終了日をもって終戦の日とする日本人はほとんどいないでしょう。
 私の理解も、多くの日本国民の理解もこの点に関して違いはないでしょう。

 質問④「根室で固有の領土とはどういうことなのでしょう」とありますが、この点に関して根室市民にコンセンサスはありません。私は小中高と根室の学校で勉強しましたが、北方領土問題を採り上げた授業はただの一時間もありませんでした。
 残念ながらそれが国境の町根室の実情です。領土返還運動と言いながら、地元の学校で領土問題を採り上げることすらないお粗末なものです。
 サンフランシスコ講和条約やヤルタ協定などの歴史的事実を説明することは地元の政治家たちにも都合が悪かったのだろうと想像します。

 以上、ご質問にお答えしました。

 ついでに。
 択捉島のビザなし交流がロシア側から拒否されましたが、私はビザなし交流は北方領土返還には影響がないと思っています。
 東ヨーロッパの国であったロシアは東へ東へとせめて行き、少数民族を圧迫して領土を広げてきました。ロシアの歴史を見る限り、ビザなし交流のような甘い政策で領土返還が実現できるわけもないでしょう。
 だから、多核弾頭ミサイル開発は現実的な領土返還戦略足りえます。根室市民の間からそういう声が東京へ伝わるだけでいまは十分です。外交交渉は現実的な「力」のゲームです。日本人がもっている「頭脳と技術」がいつの日か切り札になるでしょう。 
by ebisu (2009-07-07 23:57) 

cccpcamera

ご解答ありがとうございます。私は、完全日本人です。ロシアカメラコレクターなので、ペンネームをこのようにしています。

 昨秋、ニホロでもらった、根室市編集・発行の『日本の領土 北方領土』平成16年版のP59には、次の記述があります。
『以上の歴史によっても明らかなように、歯舞群島、色丹島、国後島、択捉島は勿論、得撫島以北の千島列島はわが国固有の領土なのである。北海道、本州、四国、九州と同じ日本固有の領土であって…』ただし、同じ本の中には、政府と同じ意味で使っている箇所も有ります。
 固有の領土論は、日本の領土要求の中心になっているのに、肝心の定義が人によってバラバラでは、諸外国を説得することは不可能ではないだろうか、そのように懸念しています。

 玉音放送を聞いた多くの日本人が、これで戦争は終わったと思ったのは確かですが、日本で8月15日が終戦の日として定着するのは、1963年の閣議決定以降だと思います。日本で、8月15日が定着する経緯は、佐藤卓己/著『八月十五日の神話 終戦記念日のメディア学 ちくま新書544』筑摩書房(2005年7月)、に詳しくかかれています。
 
 根室の方と言うことで、教えて欲しいのですが、北方領土問題審議会・竹内春雄なる団体・人物をご存知でしょうか。北方領土問題のろくでもない本を5万円ぐらいで脅しをかけて強引に販売する団体と、その著者です。本の奥付によると、北方領土問題審議会は、大地みらい信金本店の隣で、竹内春雄の住所は西浜です。竹内春雄は地元の名士だと思うので、高額図書の強引販売に関与しているのが不思議です。
by cccpcamera (2009-07-08 08:53) 

ebisu

,完全日本人でしたか。それにしても旧ソ連のカメラコレクターとは珍しい。性能もよくないでしょう、どこに惹かれたのか、その方が気になります。
 佐藤卓己『八月十五日・・・』は読む必要がありそうです。
 
 北方領土問題審議会は実在の団体です。住所はグーグルの地図を次の住所で検索すれば出てきます。根室市西浜町10-159にありました。大地みらい信金本店隣ではなくて町外れでした。
 5万円で図書を販売しているのはその実在の団体とは無関係のようです。ネットにそのような情報を書き込んでいらっしゃるのはあなたご自身ですね。CCCP/CAMERAがURLの一部になっていました。
 自作自演、すべてをご存知で書いてらっしゃる。私にはさっぱりわからないが、返還運動の周辺には「妖怪」が棲んでいるようです。

http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/index.htm

 似非返還運動に対する注意喚起記事
http://www.ne.jp/asahi/cccp/camera/HoppouRyoudo/Henkanundou/ESE/Ese.htm


by ebisu (2009-07-08 11:49) 

ebisu

根室人が似非返還運動に関わっているはずがないと思い込んでいましたが、ヤフーにも同様の記事が載っています。

 どうやら、実在の団体のようです。根室人でこういうことをする人がいると返還運動全体に影響します。元理事名を名乗っているようですが、千島連盟がなぜ沈黙しているのかわかりません。
 ヤフーオークションの当該URLを貼り付けておきます。

http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d90190487

 社団法人千島連盟のURLもついでに貼り付けます。
http://www.koueki.jp/disclosure/ta/chishima-habomai/
by ebisu (2009-07-08 13:09) 

cccpcamera

ホームページご覧いただきありがとうございます。
『自作自演、すべてをご存知で書いてらっしゃる』とお書きですが、どういう意味でしょうか。私は、北方領土問題関連本100冊以上を読み、いろいろな公文書等を調べました。でも、分らないことが、たくさん有ります。埼玉県民なので、根室のことは、サッパリ分りませんし、根室では容易に入手できるパンフレットを入手するのも困難です。特に、千島連盟発行の本の入手が難しく、無料で配られた本をオークションで数千円で購入したことも有ります。分らないことを知りたいと思って、貴殿のBlogに書き込みさせていただきました。

高額図書の強引販売について、私が調べて分ったことは、以下のことです。
①北方領土問題審議会を名乗るやくざ風の男が、北方領土問題審議会発行、竹内春雄/著の高額図書を売りつける。
②本は毎年のように発行され、強引販売で買わされた人には、ほぼ間違いなく再購入の電話がある。
③北方領土問題審議会とは、竹内春雄が会長の政治団体。

北方領土問題審議会が強引販売に直接関っているのか、北方領土問題審議会の本を入手した悪い人が、北方領土問題審議会を名乗って、強引販売しているのか、そこのところが分らないのです。竹内春雄は、立派な人なので、本人が直接強引販売に関っているとは、ちょっと信じられないのです。ただし、毎年のように電話がかかってくるところを見ると、竹内春雄と強引販売が全く無関係と言うことはないと思います。

『北方領土問題審議会は実在の団体です。・・・根室市西浜町10-159にありました。5万円で図書を販売しているのはその実在の団体とは無関係のようです。』とお書きですが、もう少し詳しく教えていただけませんか。西浜町だと、竹内春雄の住所でしょうか。

それから、オークションは私が出品しているものです。だれも買ってくれません。多少の投資もあるので、一部回収したいのですが。。。
by cccpcamera (2009-07-09 09:46) 

ebisu

 ネットは相手が見えない。検索していて予想もしていない情報がヒットするとびっくりするものです。
 北方領土審議会については私はまったく知りませんでした。それでネットで検索していたらCCCPCAMERAの文字列が入ったURLがヒットしました。
あなたはよくご存知でホームページにも詳しく書かれている。わたしに聞く必要のないことをブログにコメントを書いて問い合わせているのかなと、考えました。
 からかっているのか、何か意図を隠してコメントしているのかと。

 でも、どうやら北方領土問題マニアとでもいい方のようですね。地元の私にパズルのはまらないピースを求めていらっしゃるようだ。

 竹内某という方に面識はありませんが、根室に実在の人であるということは確認しました。経歴はネットで検索できます。概ねその通りでした。千島連盟の元理事であるかどうかは千島連盟にお尋ねください。ホームページのURLを載せてあります。
 竹内某氏については、友人から情報が入手できましたが、噂の域をを出ない個人情報ですのでブログには書きません。

 住所は昔ある事業をやっていた廃墟になっているところだと思います。あの辺りにはグーグルに出ているような規模の会館建物はなかったと記憶します。ある家畜を飼っていた廃墟がそのまま打ち棄てられてあるのみです。
 
 竹内某氏が強引な押し売り販売に直接関わりがあるのかどうかは私は知りません。ご本人が書いて出版しているのであれば、販売グループと無関係とは言えるでしょうか?
 北方領土問題審議会が実質活動しているかどうかについても知りませんが、政治団体を主催しているのだから、直接ご本人が関係していると判断するのが常識的な見方ではないでしょうか。
 
 なんとも歯切れの悪い書き方になってしまいました。
  m(_ _)m
 
by ebisu (2009-07-09 12:51) 

クラブナビ

本を売りつけるとう噂は以前から当方も知っていました。
しかし出所が分からない。確かな情報なのか否かも分からない。

知りたいところですが,リスクも伴いますので躊躇してしまいます。

権利主張の類には,必ずこういうドロドロした輩が付きまといます。
純粋に主張している方々もいらっしゃるというのに・・・まったく。
by クラブナビ (2009-07-09 23:44) 

ebisu

 ドロドロは避けて、純粋な主張に耳を傾けたいと思います。

 cccpcameraさんが公開している北方領土関係情報はよく整理され、わかりやすいものになっています。なにより視野が広く、独立不羈の第三者として客観的に北方領土問題を論じていらっしゃる。
 7月11日付の当ブログ#646『北方領土は日本「固有」の領土か』で採り上げさせてもらいました。

 cccpcameraさん、北方領土問題と根室を採り上げてくれてありがとう。
by ebisu (2009-07-11 11:31) 

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