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新型インフルエンザ173人に(5/19) [35. 感染症および自己免疫疾患]

新型インフルエンザ173人に(5/19)

 昨日と同じNHK昼のニュースでは新型インフルエンザの患者が173人になった。47人増えた。隣接の奈良県では学校を休んでいる生徒が約1000名、そのうち発熱している者が140名いるという。検査をすれば20~30%は新型の可能性がありそうだ。兵庫県と大阪府だけにとどまっているはずがなく、隣接県へ拡大していることは容易に推測がつく。

 大手民間検査センターには全国から検体が集まっている。厚生労働省が問い合わせれば確認検査後の陽性検体数を答えるだろう。SRL、BML、三菱BCLの大手3社だけで、隣接県の病院から出された検体でAH1N1陽性がどれほどでているのだろう?

 記憶によれば90年前後の頃のAIDS騒ぎのときは1社だけで厚生省発表の約8倍の陽性検体が出ていた。塩川委員会は医者からのみ情報を集めていた。厚生省から大手検査センターへの問い合わせは一切なかった。
 医者から厚生省への報告のあった件数が1割以下だったということだろう。日本のAIDSは実件数の十分の一以下の厚生省発表データで遅れてしまった。実際に陽性検体がどれくらい出ているかを正確に把握することが、そのごの対策に大きく影響を与える。
 AIDSについては、スクリーニング検査の後、ウェスタンブロット法で確認検査がなされた件数である。こうした事例を知っているだけに、わたしは厚生労働省発表データの精度に疑問をもたざるをえない。大手検査センターのほうがはるかに大量の全国規模の実データをつかんでいる。こうしたデータを現実の感染症対策に使うべき時代だ。

 新型インフルエンザの疑いのある検査はウィルス検査室に入る。そこでは60度(だったかな?)の恒温槽でまず不活化処理がされ、ウィルスは感染力を失う。その後スクリーニング検査が行われ、A型陽性検体だけが確認検査(遺伝子検査)に回され、H1N1型の判定がなされる。
 他の検査室へ回される検体の中にも新型インフルエンザ陽性検体が混じっている可能性がある。それらは不活化処理をされずに検査が行われる。この時期は、受け入れ検体を不活化処理するウィルス検査室が一番安全だということだ。

 昨日と今日のデータだけをみると40%の増加率である。二日間で約2倍となる。1ヶ月では2の15乗だから、32,768倍になる。これほど強い感染力はないだろうが、半分の2の7.5乗とみると181倍で、1ヵ月後の感染者数は31,316人となる。統計的に推測されるキャリアーはその30倍だ。

 季節性インフルエンザと変わらないのだから、いまのところ特別な防護措置は必要ない。弱毒性ウィルスのうちにどんどん感染して免疫を獲得しておくとよい。
 国家安全上は免疫をもつ人たちを増やしておくことが最善の準備であるのだろうが、誰も言い出せない。
 弱毒性である現在は、学校の休校措置も修学旅行の取りやめも対策としては下の下だというのに。

 2009年5月19日 ebisu-blog#585
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