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#449 根高1年日商簿記2級に合格(根室新聞) [57. 塾長の教育論]

根高1年日商簿記2級に合格(根室新聞)

 前回ブログと同じ記事が12月13日の根室新聞に載った。根室新聞はわずか4ページだが、反対側の左の頁には「薬物乱用防止意見発表会」で中村君が最優秀賞に選ばれた記事が載っている。
 (FMネムロのヨウスケさんから取材要請があり、明日(18日金曜日)録音することになっている。来週放送されるのかな?ヨウスケさんと中村君が何を語るのかわたしも聞いてみたい)

中村一敬君(根高1年)
  日商簿記2級に合格
    市内では最年少
 日本商工会議所の第120回簿記検定試験(日商簿記)がこのほど行われ、根室高校普通科1年生の中村一敬君(16)が見事2級に合格した。市内では最年少の取得。中村君は「将来は医師か公認会計士になりたい。高校を卒業するまでには1級を取りたい」と意欲に燃えている。

 2級の試験は年3回行われ、昨年の合格率は平均約30%。出題範囲は、商業系高校2年終了の商業簿記と工業簿記だが、中村君は百点満点中86点(合格基準7割以上)のく得点を収めた。
 「進学や就職に役立てたい」と、市内緑町の学習塾伊勢学院で中3から簿記を習い始め、昨年11月に、高校生や社会人と並んで3級を取得した。「次はぜひ2級を」と、当時から高校数学を勉強していた。
 基礎から指導してきた伊勢塾長は、「高校1年生には、かなりの難易度。全道的にも非常に珍しい」と話している。
 目標とする1級は、大学程度の商業簿記、工業簿記、原価計算など。税理士や公認会計士などの登竜門となり、合格率は10%前後の難関だが、持ち前のチャレンジ精神で勉強に取り組んでいる。(須貝)

《コメント》
 中村君は潜在能力が高いので、受験生ではあったが、あえて簿記を教えた。根室だからできたが彼が東京の生徒なら無理だったろう。私は彼に公認会計士の適性があるかどうかを判断したかった。医師と公認会計士の両方の資格取得が可能かどうかも判断したかった。
 2級受験と時期が重なっていた最近の進研ゼミ模試の結果(公表資料参照)では彼は学年2位である。偏差値は67だったが、今後80近くまで行けば在学中の日商簿記1級合格と医学部合格が可能になるかもしれない。
 2級と1級は知識の範囲が10倍も異なる。会社法、法人税法、証券取引法などの法律や財務諸表論や原価計算論などもしっかり勉強する必要がある。貿易や国際金融、為替相場、金融商品などの知識も会計学や商業簿記の仕訳問題には関わってくる。高校生には難しいが、簡単な道と困難な道との両方が選択肢としてあるときは迷わずに困難な道を選べ、そう生徒には教えている。
 だが現実的な判断に立てば、1級受験勉強は少しお休みして、模試の偏差値を上げることを優先せよと言わねばならぬ。社会人になって仕事をするときに大事なことがある。それは勇敢なことと無謀なことをしっかり区別することだ。

 500ベッドを越える大病院をいくつも黒字経営するには、外来・入院病棟別・診療科別の部門損益計算に基づく経営が必要だが、残念ながら、そういう高度な能力を有する医師は日本にはまだ存在していない。現在の医療には、医療ニーズはあるが部門別の採算計算がなく、合理的経営基盤を欠いている。
 いずれは病院も株式会社形態が認められる時代が来る。適切に経営される株式会社のほうが既存の医療法人よりも低価格で高品質の医療を提供できるだろう。
 株式会社が認められていない現行法制下では、簿記や経営のことが分かる医師が必要である。公認会計士と医師の両方の資格を併せ持つ人材が、30年後の日本の地域医療をリードするだろう。いずれは誰かがやる。そういう人材を育成することも私塾を開設した目的のひとつである。

 2008年12月18日 ebisu-blog#449
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