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米大手メディアトリビューン経営破綻 [91.経済]

トリビューン紙経営破綻

 トリビューンといえば、東京ではヘラルドトリビューンがキヨスク(浜松町駅)で買えた。米国内のニュースが多く、周辺知識が不足していて読みにくいという印象だけが残っている。グループ内のシカゴ・トリビューンがダメになった。負債総額は130億㌦、1.2兆円と報道されている。
 金融危機や自動車産業(ビッグスリー)経営破綻瀬戸際の影響だろうか。広告収入と販売部数の減少が原因であるらしい。
 証券会社や投資銀行、自動車産業などの社員は比較的富裕で、トリビューンのような高級紙の購読層だ。

 ゴシップ記事やお色気記事、出所不明の記事などを満載しているタブロイド版の大衆紙と違って、トリビューンは2倍の大きさであるブランケット版の「高級紙」だ。執筆者もそれぞれの専門分野ごとにそろえている。ある程度、記事内容に関わる専門知識を読者がもっていることを前提にした記事が多く掲載される。
 英語は日本語と違って不便で、たとえば、経済記事を読むには経済に関する専門知識がある程度ないと、記事内容が理解しづらい。医学分野はギリシャ語やラテン語の語幹、接頭辞、接尾辞で専門用語が作られているために、経済記事よりもさらに門外漢が理解するのは困難である。
 こうした不便な英語に比べて日本語は専門用語が基本漢字で作られているために、誰でも経済記事であろうと医学記事であろうと、お構いなしにいろいろな分野の記事を読み、理解することができる。日本語はさまざまな分野の知識を吸収するのに向いている。ありがたいことだ。

 マスコミ業界という思わぬところに飛び火したが、金融危機や自動車産業の崩壊は今後どのような分野に影響を与えるのだろうか。

 *ノーベル賞受賞の益川さんが、授賞式に出席し日本語でスピーチした。川端康成以来だという。「英語の勉強はしない、日本語で論文を書いて世界中の人びとに読ませたいというのが高校生のときに抱いた夢だった」と語っていたが、眼鏡の奥に光る目は少年の日のきらめきを残しているかのようだ。老いてなお若い。
 2008年12月9日 ebisu-blog#433
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