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中学期末テスト総括 [57. 塾長の教育論]

《中学期末テスト総括》

〈学年別得点状況〉
 1年生は5科目合計点で中間テストよりも期末テストの点数がアップした者が多かった。一番上がった生徒は5科目合計で67点上がった。1年生は生徒の80%が成績アップしている。数点下がった者が2名いた。
 中2では5科目で100点以上アップした生徒が1人いる。大幅アップと言えるのは3人のみ。下がったものはいない。しかし、ほとんど誤差範囲のアップが数人いる。一度も460点を超えたことがない400点台の二人のうち一人は英語が満点を狙えるレベルまで上がったから、そのうちに460点を超えることがあるだろう。当面は英数合計で190点を目標とすればいい。
 3年では470点を超えている者が一人いるが、点数を並べてみて、国語が95点なのが気になる。教師の解釈どおりの答えを書かないとこの点数はありえない。人とは違った意見をもつことが社会人となってから要求されるが、受験優等生はそうした要求に応えられない者が多い。他人の頭で考える癖がついてしまうからで、上級管理職になり責任が重くなったときに危うい。もっと点数を下げて、自由に、思うままに自分の頭で考え抜いた答案を書いてもいいのではないだろうか。私はそう思うから、理由を告げてそのように指導する。しかし、点数にこだわるこだわらないは、最終的には当の本人の選択の問題である。医者になるつもりなら軌道修正の必要はないだろう。緻密で精確な思索力は医者には向いている。どういう方向で自分の能力を伸ばしていくのか、社会人となってからの未来を自らどのように設計するのか、助言するのみ。これからこの生徒はまったく別メニューで指導することになる。道立高校入試レベルの問題ではさらなる大幅な実力アップは望めないからで、実力にふさわしい問題を手配中だ。
 (点数の報告のない生徒が中1で1人。3年生はまだ1科目返却されていない学校があり、合計点の出ていない者が数名いるので、何%が成績がアップしたか不明である。受験生だから勉強に集中する生徒が増えており、中間テストに比べて平均点のアップしている学校が増えている。5科目30点アップで学年順位が同じという学校があった。皆勉強している、君も頑張れ!)

〈テスト問題の難易度と現場の先生たちの工夫〉
 まだ成績通知表を見ていないが、啓雲中学の中3は生徒の話だと平均点が300点を超えている。1科目60点以上だが、問題がやさしすぎたといえるだろう。
 3年は光洋中学がほぼ1科目50点の平均点だった。これぐらいが理想的だ。きちんと狙いを定めて問題を作らないとこうはいかない。
 柏陵中学の1年生の数学は出題に工夫があった。学力が急激に落ちているので、方程式の計算問題プリントをわたして、その中から5題出題していた。きちんとやっていた生徒はできたから、数学の分からない生徒でも15点は取れるように事前に準備がなされていた。こういうやり方は、成績下位の生徒にやる気を出させるので、当分続けて欲しい。

〈“根室管内の学力は道内最下位”汚名返上のために〉
 全国学力テスト44位、この現実を踏まえて根室の中学校が変わりはじめた。成績下位の生徒を集めて補習する学校が出てきたのである。やる前とやってからの点数分布の変化などを市のホームページ上で公表すれば、保護者も安心だし、他の学校の参考にもなる。これは市教委の役割だろう。一番最初に日の昇る最東端の根室が全国に先駆けてやればいい。

 2008年12月7日 ebisu-blog#431
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