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国立看護大学の入試問題&中1英語授業(今日の授業から) [62. 授業風景]

《光洋中・柏陵中・歯舞中はいま学校祭、啓雲中は来週》
 はいはい、今日はブログなんか読んでいないで、中学校の学校祭を見に行こう。19日朝9時から文化会館で光洋中の合唱コンクールもある。
 柏陵中の1年生は、制服を着てダンスをする予定だったが、3年生が同じ企画で先にやってしまったので、急遽予定を変えて制服でのダンスを取りやめた。何を来て踊ったのか、本人たちはダサかったとがっくり。

《中1英語の授業》
 さて、その1年生の授業だ。気を取り直して、斉藤孝先生の『読書力』を30分ほど音読し、三色ボールペンで線を引いてから英語の授業をした。今日のテーマは三人称単数現在形のsである。「三単現のs」、初めて聞いたときはなんだろなと思った、それも今は懐かしい昔の話。

 「さあ、問題文を一緒に3回ずつ読んでみるぞ」
 大きな声でそろっている。なかなか元気があっていい。これだけ声が出ていれば必ずできるようになる。
 
 それでも問題をやっているところをみると、いろいろな間違いがあった。その都度、大きな声で注意する。
 たとえば、次のような文がある。
 He teaches English.

 この文を疑問文に直し、答えの文を書けという問題だ。
 Does he teache English(?)
  Yes(,) he does.
  No, he does(n't).
 カッコ内は抜けた文字や記号である。
 注意しているそばから間違える。

「こら、言ってるそばから何度も間違えるな」
「そうだ、いまの内にたくさん間違えろ。間違えていい、テストのときにしっかりできるようになってればいい。」
 間違えたらいけないのか、間違えていいのか生徒は困るかな。ときどき平気でわけのわからないことを言っているようだ。こうして生徒は文句を言われながら日本語の読解力に磨きがかかる。以心伝心、伝わるべきものは少々の障害などものともしないで伝わるのだ。
 
「終わりが-ch, -sh, -o, -x, -sの動詞はesをつけろ、それ以外はsだけだ。」
「いまは三人称単数が確実に見分けがつくようにしろ。単数は、Iとyou以外は世の中のもの全部が三人称だ。」
「主語が三人称なら肯定文の動詞にはsをきちんとつけろ。否定文や疑問文にdoesをつけるのを忘れるな。」

 1年生の英語は「三人称単数」の扱いが大きな山場だ。その後は現在形と過去形の使い分けと、否定変形、疑問変形が自在にできるようになれば、だいたい80点は誰でもとれる。
 ときどき「なにやっている、?マークが抜けている」、「Yesの後にカンマが抜けた」、「writesは否定文になったらwritではなくてwriteだ、単語を音読して5回書け」

《高校生、時事英語》
 中学生の授業の前に高校3年生が国立看護大学の入試問題をもってきたので見た。英語の問題は27ページある。「何分でやるんだ?」と聞いたら、「80分です」という返事だった。ページ数はあるが、設問の間隔が広いので、それほどの分量ではない。問題文は平易な英語で書かれている。いまやっているリーマンブラザーズ破綻後の金融情勢のような専門性はない。しかし、看護大だからテーマは「月と重力と潮の満ち退き、ホルモンへの影響」に関するものだ。「健康に関連して食物」が採り上げられている。医食同源だからこれも看護大学にふさわしい。国語もそういうテーマのものばかりだった。一つは東洋医学・漢方がテーマになっていた。「英文が平明なので、いまやっている英治新聞記事に比べれば、まるでお子様ランチ、つまりスーッと読める。問題は時間配分だな。数字が書き込んであるが目標時間か?」
「はい、そうです」
「時間を測って過去5年分の問題を繰り返しやってみろ。時間配分と目標消化スピードを意識して何度もやれ。この程度の問題なら90%の得点が可能だ。」
「化学や数学も問題パターンが決まっていそうだ。英語と同じ方針でいい。これからは時間配分に重点を置いてトレーニングだな。問題パターンに慣れることが決め手のようだ。」
 高校3年間の内には勉強が余り手につかない時期があっただろう。しかし、もう4ヶ月しかないから、あとは全力で駆け抜けろ。何も考えずに無心に勉強しろ。

 次回はバナナダイエットの記事を予定している。簡単で読みやすい。"Yes, we have no bananas, as dieters peel away stocks"という記事だ。
「健康や医学に関連する記事で読みやすいものを集めておくよ」

  今日読んだリーマンブラザース経営破たん記事の中に1907年の金融恐慌が出てくる。銀行取付騒ぎ(run on bank)が起こり、モルガンが私財を出して事態の収拾に乗り出した金融恐慌(the panic of 1907)ある。当時は中央銀行がなかった。この金融恐慌をきっかけにFRBができるが、何の役にも立たないことが、否、むしろFRBが1927年大恐慌(the Great Depression)の原因の一つであったことは米国金融史の明らかにするところである。
 日銀による超低金利政策によって日本から円が大量に流出し、世界中に超低利の投機資金が供給された。今回の金融恐慌の原因の一つは日銀の低金利政策であることはしっかり記憶しておきたい。
 市場に金利を委ねていたら、日本の長期金利も短期金利も相当高かったに違いないし、国債残高も800兆円も積みあがることはなかっただろう。金利負担の重さがブレーキになったはずである。日銀は日本経済・財政の癌であるといえる。時事英語を学ぶということは、確かな知識に触れることでもある。

 さて、生徒からどのような質問が出たか紹介しておこう。次の文章中の棒線部について“バランスシートの強度って何?”だった。もちろん、バランスシートが資産・負債・資本の部から構成されており、手持ちの有価証券の評価額が下がることで資産の価値が減少し、それに対応して自己資本額が減少すること、すなわち自己資本の毀損に直結することを黒板に図を書いて説明した。普通科でも日商簿記2級を2回受験した
生徒はこの箇所で「先生、バランスシートが出てくるね」とにっこり微笑んでいた。経済記事を読むのに簿記知識は常識の範疇に入ってくる。経済記事では経済に関する専門知識や簿記のような周辺知識が要求される。では、その段落を紹介して終わりにしよう。

  Financial stocks fell as investors worried about the strength of banks' balance sheets. Washington Mutual Inc. fell 27 percent to $2 a share, while Wachovia Corp. fell 25 percent to $10.71.

(投資家(個人投資家と法人投資機関や各種基金)が銀行のバランスシートの強度に懸念を抱いているので、金融株は下落した。ワシントン・ミューチュアル*は27%下落して1株2ドル、ワコビア*は25%下落し10.71ドルとなった)
*ワシントンミューチュアルとワコビアの9月16日以後については、次回のブログで紹介する。
 2008年10月19日 ebisu-blog#365
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