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#257 八月十五日「終戦記念日」 [21. 北方領土]

           8月15日「終戦記念日」

 8月15日、今日は終戦記念日である。敗戦記念日という言い方もできる。こちらのほうが事の真相をあらわしている。終戦記念日という用語は売春を援助交際という言葉で美化するのにどこか似ていて、胡散臭い気がする。ポツダム宣言を受諾し無条件降伏したという事実にふさわしい用語は敗戦記念日であろう。

 ソ連による北方領土への侵攻はこのあとに始まった。ドサクサ紛れにあくどいことを平気でする国柄である。卑怯もへったくれもない。その証拠に、北京オリンピック開催初日にロシア軍がグルジアへ侵攻した。領土拡張のためなら2008年の現在も「何でもあり」の国である。
  数日前に色丹島へ言ってきた生徒の話によれば、ロシアは9月2日を対日戦争勝利記念日としているという。北方領土に侵攻し、占拠した日であるらしい。教科書でそのように教えているのだそうだ。戦争に勝って正当に分捕ったと教えているのである。日本の教科書の北方領土の項に、ロシアは国民にこのように教えていると説明書きをつければいい。日本が8月15日にポツダム宣言受諾し、無条件降伏していたという事実は教えられていないということも併せて記載すべきだ。そしてロシア語版をつくるべきだ。ロシアは自国の卑怯な行為が露見することになるから、恥ずかしくて事実を自らの教科書に載せることができない。

 江戸末期に日露和親条約を結ぶためにロシア艦ディアナ号が伊豆下田沖に停泊していたことがある。運悪く安政の大地震による津波で船が大破した。それを戸田で修理するためにディアナ号は下田港を出た。その途次、嵐に遭い船は沈没してしまう。沈没する船から小船に乗り移るもの、投げ出されるものさまざまであったが、嵐の中を近在の村人が多数出て船員の救助をした。困ったときはお互い様という価値観が普通にあった時代である。ディアナ号は戸田で建造され、艦長のプチャーチンは村人に感謝する。その間、村人は無償で食糧を提供している。船は日露が協力して出来上がるが、これも無償である。ディアナ号が戻ってから、帝政ロシアは砲52門を載せて感謝の意を表し日本へ艦を返してよこした。帝政ロシアはソ連に比べるとまだ礼節を心得ていた。日露にはそういう心温まる交流史があるが、そうした事実もロシアでは教えられていないのだろう。操作された情報の海でおぼれ、救助してくれる人すらいない、哀れな国の哀れな国民である。
 ディアナ号の沈没に関するサイト⇒
本:http://item.rakuten.co.jp/book/3587308/
http://www.heda.jp/kanko/guide/history.htm
http://www.egawatei.com/hedagou.html
http://tekcat.blog21.fc2.com/blog-entry-57.html
http://toshitsugu.com/tyosyo_supa.htm

 かの国は歴史的事実ですら教えない国である。帝政ロシアの時代は外交史的にはまともな国だったが、ソ連という国名になってからは恥じも外聞もない国に成り下がってしまった。63年前に侵攻したときにはソ連、現在の国名はロシアに戻ったが腐ったソ連根性はそのまま引き継いでいるから、北方領土返還交渉は戦争覚悟でやらない限り打開のめどがあるのだろうか?

 多核弾頭ミサイル開発プロジェクト公表による領土返還交渉を6月初旬のブログで書いた。多核弾頭ミサイルは国連安全保障理事会常任理事国以外に保有している国はない。高度な開発技術と核爆発に関する多数の実験データが必要だからである。
 提案はこうである。ミサイルと核爆弾の開発シミュレーションを国家プロジェクトとして行い、ロシアが領土返還に応じれば開発計画はその時点でストップし、プロジェクトは解散する。ロシアが返還に応じなければ、開発シミュレーション計画は実行に移される。

 日本はすでに実質的な核保有国であることを世界が知ることになる。安保理の常任理事国入りにも異論がなくなるだろう。技術的なことはよくわからないが、核弾頭と多核弾頭ミサイルの開発は日本人の叡智と技術力を結集すれば2年もあれば可能だろう。原材料も原子力発電所の使用済み燃料を再処理したプルトニウムがたっぷりある。ウランやプルトニウム濃縮のための遠心分離機を含め、ミサイルや核弾頭製造に必要な工作機械や部品材料などはすべて世界最先端のものが国産であるし、科学者や必要な職人・技術者も国内で充分確保できる。起爆装置による核爆発をシミュレーションするために使用するスーパーコンピュータは富士通・日立・NECの3社がそれぞれ開発・保有している。問題は精度の高い核爆発シミュレーションソフトの開発だけではないだろうか。
 純国産の原材料、機器で、純国産の多核弾頭ミサイルが短期間で開発可能である。やってみせないと圧力とならない。具体的なプロジェクト計画を作って公表するだけでも充分な外交圧力となる。
 多核弾頭ミサイル開発プロジェクトはロシア相手の領土交渉で現実的と思われる交渉手段のひとつではあるだろう。これだけ技術がありながらいつまでも米国の核の傘に依存する必要はない。沖縄米軍基地の維持費用だけで毎年何千億円も負担している時代は過ぎた。開発費用はこの予算を転用するだけで充分だろう。他を頼らず、自前でやれるし、やるべきだろう。

 ちょっと過激に見える返還論の要点は以下のアドレスをクリックしてご覧あれ。
   6月8日#191『少し過激な北方領土返還論』
    http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2008-06-07

*#3271 安政の大地震とロシア軍艦ディアナ号沈没救助の教訓 Apr. 18. 2016 
http://nimuorojyuku.blog.so-net.ne.jp/2016-04-18

  2,008年8月15日   ebisu-blog#257 
  総閲覧数: 26,943/263days (8月15日15時00分)


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