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根室管内の小学校卒業生は835人 [26. 地域医療・経済・財政]

  2,008年3月22日   ebisu-blog#146 
  総閲覧数: 8041/116 days (3月22日1時00分) 

 3月20日道新根室地域版より抜粋
  根室管内43小学校の内27校で19日卒業式が行われ、児童の多くは真新しい中学校の制服に身を包み、卒業証書を受けた。管内の卒業生は昨年より79人少ない835人。人口増加が続く中標津町でも同27人減の249人となり、少子化の進行をうかがわせた。
 8人が卒業した根室市華岬(かこう)小では、高橋和雄校長が一人一人に卒業証書を手渡した後、・・・

【コメント】
 小学校卒業生が根室管内で前年と比べて79人(8.6%)減少している。1校平均19人の卒業生である。低学年ほど少なくなるから、1校平均在校生は100人程度だろう。華岬小学校のように50人足らずの小規模校が多いということだ。生徒13人の中学校に職員13名という例が厚岸にあったが、そのような学校は極めて稀だろう。
 假りに50人の生徒の学校で、職員8人、その他経費も含めて8千万円円かかるとすると、生徒一人当たり教育費は年間160万円だ。6年間で生徒一人に960万円も教育費を出し続けること自体が無理だろう。国からの補助金が半分あったにしても各自治体の財政には重圧であるに違いない。小規模校は学力の点でも問題が多いようだが、財政上の理由からも整理統合を急ぐ必要がある。
 最近の報道では、平成12年に小学校の整理統合に結論を出してあったのに、一向に進展させず、サボタージュしたのは教育委員会であると、ある市議が市側の説明にクレームを申し立て、議会で証言している。

 人口増加が続いている中標津でさえ27人の減少である。根室管内全域が長期的に衰退していく兆候のひとつと見ることができる。若い人が減少し続ければ、長期的にはいろんなものが維持できなくなる。学校、部活、お祭り、病院、プール、図書館、バス路線、諸々の公共施設などである。お寺も檀家が少なくなれば維持が難しくなるものに挙げられるだろう。神社もだ。保育所も幼稚園も、数え忘れているものは他にもあるだろう。

 ありえない想定と思いたいが、年率8.6%で小学校卒業生が減り続けたとしたら、10年間で40.6%、338人まで減少してしまう。減少率を少し小さめにみても10年先が15年先あるいは20年先に延びるだけである。今年度の減少率が特異なものである可能性もある。それでも長期的にはいろいろな機能縮小を管内全体で考えざるを得ないだろう。
 いつになるかわからないが、中学校卒業生が338人になったら、根室管内にある高校8校は要らない。根室と中標津にそれぞれ1校体制になるだろう。

 根室管内全域の経済衰退がとまっていないから若年人口の減少が加速している。若者が結婚して家族を食べさせていくことのできる民間企業や個人経営の農業・漁業が急速に減少しているようだ。根室市だけかと思ったら、根室管内全域の現象である。

 管内全域の人口減少をシミュレーションして、根室・中標津・別海・標津・羅臼の1市4町で10年後、20年後の根室管内のあり方を検討すべきときに来ているのではないだろうか?都市機能、病院機能、学校配置、札幌や東京と差を埋めるための子供たちの教育体制や環境整備を話し合うべきときにきているのではないだろうか。
 わたしはこの新聞の数字を見て驚いている。根室だけではなかった。管内全域、同じ問題を抱えていた。どうやら1市4町は運命共同体であるようだ。大合併したらどうか? 管内全域でいろいろな施設の適正配置を考えやすくなる。


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