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金曜定例補習授業 [62. 授業風景]

2,008年2月29   ebisu-blog#111
総閲覧数: 5449/95 days (2月29日23時35分)





 
寒気はゆるみ、道路はいったんぬかるんだあと、乾いた路面を陽光にさらしていた。明日から3月、一週間ほど前から陽射しは春。





 今日は補習授業の日である。半数程度の中学生が来ていた。来週から試験だから、生徒同士でわいわいがやがや、質問したりされたり、にぎやかだった。わからなくなると指名がかかる。



 中2の授業もテスト前だから数学か英語のどちらでも好きなほうをやらせる。「5分考えてわからなければ質問しろ」と言いながらやっている様子を見て回る。こちらから仕掛けないと質問しない生徒もいるからだ。その一方で10回も質問できる生徒もいる。「先生!ちょっとちょっとこっち来て」と手招きされて、質問を聞いて廻る。楽しいひと時である。





 どんなところがわからないのか、この生徒はどうしてわからないのか、これがわからないならあれはどうか、質問をして探りながら、教え方を工夫する。質問中心の授業は臨機応変さが要求される。一人二人待たせながら、質問の連鎖を次々捌いてゆく。普段の授業がこれほどテンションが高ければとふと考える。根室高校と根室西高校の2校だけでは受験勉強も1・2年生にとっては切実なものとはならない。首都圏だと偏差値次第で受験できる高校の選択肢が違ってくるから、小学4年生から勉強に対する気構えが違う。


 簡単な問題にならされてしまって、トップクラスの生徒たちの能力が伸びないのが、根室の特徴だろう。簡単な問題で270点~300点を競っても大学受験にはまったく意味がない。しかし、桐朋高校や慶応大学付属高校などの入試問題が使えるほど意識の高い生徒もほとんどいない。このクラスの問題を使ったら、根室のトップクラスの生徒は60~70%くらいしか得点できないだろう。自信をなくしてしまう。


 高校に入学して、進研ゼミの模試を受けたときに実力がはっきりする。進研ゼミ自体、それほど難易度が高いわけではない。にも関わらず、根室高校普通科の平均点が30点に達しない。


 どうすれば、首都圏のレベルにもっていけるのかと、頭の中は堂々巡りしながら、生徒の質問に答えている。何か工夫の仕方はあるはずで、あきらめてはいけない。

能力の高い生徒はいる。数人ならなんとかなるが、これを1学年30人にまでもっていくにはどうすればよいのか?まず一人、東大に入れることだろうか?北大医学部を優先すべきだろうか?生徒自身の選択の問題もある。根室で私塾を開いて5年たったが、あと3~5年かかるだろう。


 いまは坦々と日々の授業に力を注ぐのみである。


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