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簿記検定のための日曜特訓 [B5. お知らせ]

2,008年2月11日   ebisu-blog#82
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 ニムオロ塾の簿記講座は専門学校よりもやや丁寧で学問としての奥行きが深いかもしれない。根室に専門学校がないことを憂えて、やりうる範囲でそれに変わるものを作ろうという志で、小規模ではあるが内容の濃い簿記講座開設を決めたのだから当然の結果である。授業の程度に関する判断は高校で学ぶ生徒諸君あるいは卒業して専門学校や大学商学部で学ぶ諸君がすればよい。

 たとえば二つ仕訳の可能性がある場合、どちらを選ぶか、そのときの判断基準は何かと問われた場合に、どのように答えるだろう。
 過去問題を自分の手でやってみて、現在の商工会議所の簿記問題に限らず、簿記理論はこの40年間ですこしレベルを下げたように感じる。経理実務にパッケージソフトが広く使われるようになったことも影響している。だが、本来の授業は、仕訳と会計取引の原理にまで考えが及ばないといけない。
 パッケージ会計ソフトが広範に使われるようになって、パッケージシステムの影響を受け、原理にまで思いをいたすことが少なくなったのだろうか。簿記学者はパッケージソフトの欠陥を指摘し、原理に忠実な標準ソフト開発を指導する立場にあるはずだが、現実はまったく逆転している。今回採り上げた115回の問題中にもそれが指摘できる。受験問題作成者は簿記学者の解説に忠実に問題を作っている。
 プログラムの欠陥による機能障害にまで無批判に追随してしまっている。現金売上をいったん売り掛け計上する処理がその典型である。コンピュータシステムへの無理解が簿記学者に蔓延しているようだ。原価計算のみならず、簿記もコンピュータシステムの専門知識がないと現実の姿が理解できない時代になった。勉強不足の簿記学者が多いということだろう。将来君たちが簿記の研究者になっても、そういう情けない学者にだけはなるな。前置きが長くなった。

 今日は日商簿記3級の過去問題をやった。一人だけなのでじっくり解説できた。第115回の問題である。
 仕訳問題は要求されている仕訳のひとつ前の段階の仕訳を書いてみれば事態がよく呑み込める。大半の仕訳問題がひとつ前の段階の仕訳が書ければ正解できる。取引の一連の流れの中で仕訳を考えるとよい。
 たとえば、出張時の仮払と、帰社してからの出張精算までを一連の取引として捉えておけば、概算払いでの出張仮払いと戻ってからの仮払精算の流れがよくわかる。具体的なイメージで一連の取引を捉えるトレーニングが有効だ。図にして書き、そこに仕訳を貼り付けてみる。イメージで憶えていくやり方がよい。
 第2問は手形帳が出題されていた。受取手形帳と支払手形帳の判別は支払人欄でやれ。念のために相手勘定でもチェックしろ。仕入や買掛金と記入してあれば支払手形記入帳だし、売掛金や売上と記入してあれば受取手形記入帳だ。裏書譲渡と満期日落ちは備考欄を見て確認する。それぞれに応じて仕訳すればよい。
 第4問の精算表は決算整理仕訳のスピードが要求される。保険料の前払い分は線分図を描いて確認すること。契約更新の場合は、年度初めに開始仕訳で前年度決算で前払い処理した分が振り返られているから、そこのところの処理さえ押さえておけば問題ない。減価償却費は固定資産の種類ごとに一つ一つ丁寧に計算して減価償却費を求めること。
 第3問が一番厄介だ。全部仕訳して集計しなければならない。スピードが要求される。しかしこの問題は得点のポイントがはっきりしているから、そこに焦点を当て、半分得点できれば充分である。
 問2の問題が不得意のようだから、もう一度全部通してやってみること。繰り返すうちに考えなくてもすらすら正解が出るようになる。まだ合格ラインまで距離がある。あと、2週間、頑張れ。苦しいときこそ全力を出し切れる人間になれ!


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